静岡市が東静岡駅北口に大型アリーナを整備する構想をめぐり、28日、難波市長が地元住民に初めて説明会を開きました。長年、議論が続くアリーナ構想の行方は…。
(岩﨑 大地 記者)
「アリーナ整備について、地元住民に直接説明するため、いま難波市長が公民館の中へと入ってきます」
東静岡のアリーナ構想をめぐり、地元住民に初めて説明会を開いた静岡市の難波市長。静岡市は、JR東静岡駅北口にスポーツやコンサートなどで利用できる、5000人から1万人規模のアリーナを整備する計画を示しています。
2023年8月、難波市長は、沖縄や佐賀などに新しくできたアリーナを相次いで視察し「今年度中にアリーナ整備を進めるか結論を出したい」と話していました。
一方、地元住民の一部からは、周辺の交通渋滞などを懸念する声があることから、1月の会見で、難波市長は、正式な事業化に向け地元住民への説明会を開く意向を示していました。
(静岡市 難波市長)
「地域の方々もいろいろな思いがある。(住民の)思いも伺いながら、私たちの何らかのかたちで伝えながら、正式なかたちで何かやることはあると思う」
28日、非公開で行われた住民への説明会には約20人が参加しました。
静岡市によりますと、難波市長は、アリーナによる経済波及効果の試算が30年間で5000億円以上になり収益性が高いと説明したということです。また、アリーナの整備と東静岡駅周辺のまちづくりを一体で進めることや、交通渋滞対策として、アリーナと静岡鉄道の長沼駅をつなぐペデストリアンデッキを整備する構想などを明らかにし、住民に理解を求めたということです。
(長沼三区自治会 杉山 輝雄 会長)
「アリーナができたときに(交通渋滞が)よくなることはない。一層悪くなるという心配。市長の話では、アリーナからデッキを作って人を上に通すことも考えているということだったので、それが実現できれば、ますます長沼が良くなるのでは」
(静岡市 難波市長)
「まだやることは決定していない、どうしても静岡にはアリーナが必要で、アリーナが最適な場所は東静岡。不確実性は必ずある。予算を計上してやってみたらという状態にはしていかないといけない」
難波市長は、来年度の当初予算案に、アリーナ整備に向けた「土壌の調査費」などを計上したい考えで、今後も地元住民との対話を続けていく方針です。
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