リニアの部分開業論などを唱える川勝知事に対し「事実誤認がある」として先週、異例の会見を開いたJR東海。これに対し、29日、川勝知事は、「事実誤認はない」と反論し、これまでの主張を繰り返しました。
リニア新幹線をめぐっては、トンネル工事に伴う環境への影響を懸念し、県は静岡工区の着工を認めていません。川勝知事は、難航するリニア問題の解決策として、静岡工区を除いた神奈川と山梨の間などを先に開業する独自の“部分開業論”を主張しています。
これに対し、JR東海は先週、知事はリニア新幹線事業について「事実誤認がある」などとして異例の会見を開き強く反論しました。
( JR東海 木村 中 専務)
「まずは品川~名古屋間をやり、それから名古屋~大阪間を作っていく計画で、それ以外の短い区間で部分開業する考えは当社にはない。非常に困惑している。(知事には)正確な理解をいただきたい」
JRの指摘に対し川勝知事は、29日の会見で「JR東海が資料を示した2010年と状況は変わっている」などと反論。「事実誤認はない」としてこれまでの主張を繰り返しました。
( 川勝知事)
「私にとって事実認識に誤りがあって発言しているのではなく、(JR東海の)事業計画が変わった。データに基づいて申し上げている」
(記者)JR東海の話を聞く限り、知事が事実誤認をしている認識だが、改めるつもりはないのか?
( 川勝知事)
「私のスタイルで16年やってきていますので」
リニアの事業主体であるJR東海から「事実誤認」との指摘を受けましたが、「私のスタイル」と意に介さなかった川勝知事。JRと知事の議論がかみ合わない状況が続いています。
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