自民党の麻生副総裁が、28日に福岡県で行われた講演の中で、上川陽子外相のことを「おばさん」と呼び、また容姿についても言及しました。この発言を、上川外相はどう受け止めたのでしょうか。
30日、衆院本会議で岸田政権の外交方針について演説した静岡1区選出の上川陽子外相。
上川外相に対する“ある発言”が波紋を広げています。その“発言”をしたのは自民党の麻生副総裁。
28日、福岡県での講演で上川外相について“麻生節”で外交手腕を評価しました。
(自民党 麻生太郎 副総裁)
「このおばさん、やるねえと思いながら、そんなに美しい方とは言わんけれども、間違いなく堂々と話をして、英語もきちんと話をし、自分で予約から何から外交官の手を借りず、私がやるからいいと、自分でどんどん会うべき人たちの予約を取っちゃう」
上川外相を評価したものの「おばさん」と発言し、「そんなに美しい方とは言わない」と容姿についても言及しました。この発言の前には…
(自民党 麻生太郎 副総裁)
「今の外務大臣はカミムラ陽子」
上川外相を「カミムラ」と間違えた上…
(自民党 麻生太郎 副総裁)
「女性が日本の外相になった例は過去にないと思う」
女性では田中真紀子氏などが外相に就任しているにもかかわらず、誤った認識を示しました。ただ、上川外相が、就任直後の国連総会で多くの個別会談をこなした点を取り上げ、期待を示しました。
(自民党 麻生太郎 副総裁)
「あんなことができた外務大臣は今までいません。そういった意味で、新しいスターがそこそこ育ちつつあるんだと思います。ぜひ女性・若い人を我々は育てなければならない」
“容姿”に言及し批判の声が上がっている麻生副総裁の発言を、どう受け止めているのか?30日、記者団から問われた上川外相は…
(上川 陽子 外相)
「約20年ぶりに女性の外務大臣に任命されまして、日本の将来、そしてその将来を担う若い世代の皆さんのため、その取り組みを全身全霊を込めて、いま専念している。様々な意見や声があることは承知しておりますが、どのような声もありがたく受け止めています」
このように述べ、麻生副総裁の発言を問題視しない考えを示しました。
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