静岡・沼津市で親子2人がひき逃げされ死亡した事件で、警察は、容疑者を立ち会わせ実況見分を行いました。実際に車も用意して行われ、当時の状況が少しずつ分かってきました。
(坂井 太一 記者)
「容疑者がひき逃げをした車両に実際に乗り実況見分に立ち会っています。落ち着いた様子で警察と話している様子が分かります」
親子2人をひき逃げしたとして逮捕された容疑者の男(85)。
30日、警察は容疑者の男を立ち会わせ、ひき逃げをする前の状況を再現するため、実況見分を行いました。
事件が起きたのは1月15日の早朝5時半ごろ。沼津市松長で被害者の男性と母親が自治会の班の「ごみ当番の日」に、ごみ置き場付近でひき逃げされ亡くなりました。
(坂井 太一 記者)
「事件現場はここからおよそ1kmの場所です。実況見分は こちらで行っていて事故前の様子を再現しているということです」
容疑者の男が乗っていた車は、移動販売で使われる、側面が開くタイプのトラック。毎朝、この車で沼津港に行き、魚を仕入れ販売していたといいます。
(坂井 太一 記者)
「上の金具の部分でしょうか、部品が外れている様子が分かり ます」
捜査関係者によりますと、当時、この左側の側面が開いた状態のまま走行していて、そのまま被害者をはねた可能性が高いということです。
(坂井 太一 記者)
「トラック自体が左よりに走行すると(側面の)扉が白線の外側にはみ出る可能性があることが分かります」
実況見分が行われた場所には防犯カメラが設置してあり、ひき逃げをする直前のトラックが映っていたとみられ、当時と同じ状況を確認するため、開いた側面の角度などを入念に調べていました。
容疑者の男は「電柱にあたったと思う」と、容疑を否認しているということです。