スタジオ解説
Q:今後の捜査のポイントを教えてください。
(増田英行 弁護士)
「まずは、捜査機関がどのような罪で立件するのかということ。司法解剖の結果を見ると、死因は溺死で、死後1週間ほど経過していて、遺体には殴られたとみられる複数のあざということですので、殴られたことが直接の死因ではない。そうすると、傷害にとどまるのか、傷害と死のあいだに関係がある場合は、傷害致死になります。さらに、殺意もあったということになれば、殺人ということになる。そのためには、犯行の動機や目的、暴行の程度、凶器の有無、そういったことが具体的に特定されないと、何の罪で立件できるのかということは決まってこない。
もう一つ、最後の足取りを追うと、浜松市内の友人宅に複数人でいたことがわかっています。友人の家の複数人が、犯行に関わっているのかいないのか、関りがある場合は、どのように関わっていたのか、犯行に関わっていたとすれば、首謀者が存在するのか、計画性があったのかどうかが捜査の中心になってくる」
Q:17歳の高校生、未成年が亡くなっているということも捜査のポイントになりますか?
(増田英行 弁護士)
「未成年が被害者で、非常に痛ましく、遺族の方にはお悔やみを申し上げたい。刑事事件という側面から見た場合、少年が関わっている、被害者も関係者も少年が関わってくる可能性が高い。単に、処罰を与えればいいということではなく、未成年者が関わっているのであれば、更生という側面も考えていかなければならない。そういう意味で、どういう手続きを踏んで、どういう処分をするのが適切なのかという観点が重要になる」
Q:かなり慎重に捜査していかなければならないということになりますか?
(増田英行 弁護士)
「捜査機関はいろいろな証拠を集めて、参考人からの事情聴取をするでしょうけど、かなり慎重に進めていくことが必要になるし、そうであってほしいと思う」
現段階では、単独犯か複数犯か分かっていない状況です。警察は男子高校生が死亡した経緯を慎重に調べています。