自民党の派閥の政治とカネの問題をめぐり、衆議院の政治倫理審査会に岸田総理大臣が出席しました。3月1日午後には静岡県内の選出で安倍派の座長、塩谷立衆院議員も出席する予定で、その内容が注目されます。
(岸田首相)
「皆さまに大きな疑念を招き、そして政治不信を引き起こしていることに対して、自民党総裁として心からお詫びを申し上げます」
午後2時過ぎ、衆議院の政治倫理審査会「政倫審」に、現職の総理大臣として初めて出席した岸田総理。冒頭、国民に政治不信を招いたことについて陳謝し、今後、政治資金規正法の改正など、自らリーダーシップをとって政治の刷新、改革を断行してきたいと決意を述べました。
(岸田首相)
「政治の信頼回復が大事だとあらためて強調しなければならない、自民党は自らを変えなければならない。私自身、自民党改革、政治改革、先頭に立って改革を進めていく覚悟であります」
この政倫審への出席が3月1日午後に決まっているのが、比例東海ブロック選出で静岡8区の塩谷 立 衆院議員です。塩谷議員は、2018年からの5年間で234万円の還付金の不記載が発覚しています。
1月28日の会見では…
(塩谷 立 衆院議員)
「心から深く深くお詫びを申し上げる次第です。本当に申し訳ございませんでした」
謝罪した一方、会派で還付金の不記載が20年以上慣行的に行われていたと説明していました。
(塩谷 立 衆院議員)
「清和政策研究会で、20年余りパーティー券の還付金があり、それが不記載という状況が続いていた。不記載について還付金などが、いつ誰が指導して始まったのか、残念ながら明確ではありません。明確な指示や指導したというものは見当たらないのが現実。納得してもらえない説明ですが、それが事実であります」
また、還付金の使い道については「政治活動費に使った」と説明していました。
(塩谷 立 衆院議員)
「事務所の経費、政治活動費で、交通費、会合費、印刷費とか領収書もあるので、(訂正した)収支報告書を出した段階で確認していただきたい」
この時の会見では、議員辞職せず次の衆院選も出馬する意向を示した上で、この問題に真剣に取り組んでいくと誓いました。
(塩谷 立 衆院議員)
「“政治とカネ”の問題、これからの自民党、政治の在り方とか大きな問題に発展した。どうするか真剣に取り組まないと国民が理解しないと思います。しっかり責任を果たし、仕事をして国民に責任を果たしたい」
3月1日、政倫審に出席する塩谷議員。会見で自ら語ったように、国民が納得する説明ができるのか注目されます。
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