旧静岡県立天竜林業高校を舞台とした贈収賄事件で裁判のやり直しを求めている当時の校長と市長の弁護士がアリバイの新証拠を11日、裁判所に提出しました。
これは、2006年、旧天竜林業高校で当時の校長が元天竜市長の孫の推薦入試で便宜をはかった見返りに金銭を受け取ったとし有罪が確定したもので、当時の校長ら2人は、無罪を求め再審請求しています。弁護団は事件当日のアリバイの証拠として金銭の授受があったとされる時間帯に、元市長が 銀行で保険会社に現金を振り込んだ際の伝票データを開示しています。
弁護団は11日、元市長が振り込みを完了した後、控えを受け取ったとみられることが新たにわかったと発表しました。振り込みの経緯はすでに明らかになっていて、弁護団は、控えを受け取るまで銀行に滞在し「贈収賄は物理的に不可能」とする新証拠を裁判所に提出したということです。弁護団は、今後、再審開始に向け三者協議の早期実現を求めていく方針です。