保育士の大半が3月末で退職することが明らかになったのは、掛川市千羽にある「千羽すぴか保育園」です。掛川市によりますと、正規と非正規の保育士ら19人のうち、14人が退職の意向を示しているということです。
「千羽すぴか保育園」は2022年に、社会福祉法人ゆにわ会が市の補助を受けて開園。ゆにわ会の増田多朗理事長は、2022年9月、園児が送迎バスに置き去りにされ死亡する事件があった、牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」を運営する学校法人「榛原学園」の理事長も務めています。
今回の事態に子どもを園に通わせる保護者は・・
(保護者)
「え~って感じですよね、こんなにたくさんというびっくりというのもありますけど、この先どうなるのか不安」
「メールと文書で辞める先生の名前と、来年度の方針が書いてあるだけ。なぜこんなに大勢辞めるのか全く説明もなく、個人情報なので言えないと。しっかり説明をしてほしい」
「自分の子どもの担任も全員辞めてしまう。自分の子どもを知っている人が辞めてしまうというのは心配」
今回、保育士の大半が退職する要因として指摘されているのが、来年度からの園の教育改革です。
(保護者)
「噂では(辞める先生たちが)来年度の園の方針に反対してくれていて、それを理事長が聞いてくれなくて、それなら辞めようということだった。変わるのは、英語を取り入れていくとか、外国人や英語を話せる先生を入れていくとか、いろいろなところから先生が入ると聞いているので、そういうところなのか」
市の担当者は・・
(掛川市 こども希望課 石田梨江子課長)
「1月の終わりに、市が園を訪問した際に、園の改革をするという話があった。グローバル化やダンスなど専門教育への思いが強い先生が集まると聞いている。4月から取り入れていくことを承知している。市にも不安になっている保護者が相談に来ていることは事実。園にもしっかりした説明をお願いしたい」
園は保護者会は開かず、個別での相談に対応していますが、保育士の退職理由については明らかにしていません。
市は、20日までに8件の転園希望を受け付けていて、22日まで転園の希望を受け付け、調整を図るということです。
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