全国で健康被害が広がる小林製薬の「紅麹」をめぐる問題。サプリメントを摂取していた静岡県内に住む男性が私たちの取材に現在の心境を明かしました。男性は小林製薬の対応に不信感を募らせています。
(紅麴コレステヘルプを摂取・県西部の40代男性)
「初めて報道で聞いたのが、死者が出たという報道が一報だったので、大変驚きました」
4月1日、私たちの取材に答えてくれたのは小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた県西部に住む40代の男性です。
小林製薬の「紅麴原料」を含むサプリメントをめぐっては、4月1日までに摂取後に腎疾患が疑われる5人が死亡、入院している人は157人に上っています。男性はコレステロールの値が高かったことから、2022年から「紅麹コレステヘルプ」を摂取し始めたといいます。特に、毎年、健康診断を控えた5月から8月にかけては毎日、1日3粒摂取さらに、食生活の改善や運動を心がけていました。検査ではコレステロールの値が下がっていましたが体調に異変を感じるようになり病院を受診したといいます。
(紅麴コレステヘルプを摂取・県西部の40代男性)
「(ことし)2月の終わりぐらいに尿意はあるけれど排尿がうまくできない状態がありました」「泌尿器科を受診して、そのときはコレステヘルプを飲んでいるという話はしていなくて、薬で腎臓や前立腺を疑って薬を出してもらってはいた」
“紅麴サプリ”の問題をめぐっては、最初の健康被害の報告は2024年1月15日にありましたが、会社が公表したのは3月22日で、発表までに2か月以上かかったことについて疑問の声があがっています。
また、小林製薬は当初健康被害の原因とみられるのは“未知の成分”で解明できていないと説明していましたが、厚生労働省の発表をうけてプベルル酸の可能性があることを明らかに…。報道を通して“紅麴サプリ”の問題を知ったという男性。小林製薬の後手に回った対応に不安を感じています。
(紅麴コレステヘルプを摂取・県西部の40代男性)
「もしかして腎機能が低下しているのではないか。コレステヘルプの影響ではないかというのを疑いました。それまで腎臓や尿が出にくいということはなかったものですから」「死者が出てから公になるというのがとても不信感もあって」
男性は2年近く“紅麴サプリ”を定期購入していましたが、問題の発覚後、小林製薬から一切連絡はないといいます。
(紅麴コレステヘルプを摂取・県西部の40代男性)
「摂取したことがある人であるとか定期購入した人には何か個別のはがきが届くとか、それが届いたものが報道されるのであればわかるのですが」「全くないですね。お尋ねのはがきがくるわけでもないですし、体調どうですか?というものがくるわけでもない」
国内だけでなく台湾でも体調不良を訴える人が出るなど健康被害が拡大する中、男性は小林製薬に対し「新たな情報があれば速やかに公表してほしい」と訴えます。
(紅麴コレステヘルプを摂取・県西部の40代男性)
「死者が出ていたサプリメントを自分が飲んでいたということに対する不安と」「小林製薬という今までの実績と信頼で買っているので、私もそれで買っているものですから、それに見合った対応をしていただけたらと思っています」
この記事の動画はこちらから再生できます