派閥のパーティー券をめぐる裏金事件をめぐり、4日 自民党は党紀委員会を開き、関係する39人の国会議員らの処分を決めました。
(自民党 茂木 敏充 幹事長)
「離党の勧告、塩谷立・世耕弘成両議員」「常任幹事会の座長、会長がいない中では一番高いポストになると思います」「派閥運営の枢要な立場にあった者の政治責任、これは極めて重い」
このうち「離党勧告」処分が下されたのが比例東海ブロック選出で静岡8区の塩谷立衆院議員です。塩谷議員は2022年、当時の安倍元総理の指示でいったんは中止が決まったキックバックの再開を協議した安部派幹部4人のうちの1人。加えて、派閥トップの座長を務めたことから今回では“最も重い処分”となりました。
4日、党紀委員会を前に塩谷議員は「弁明書」を提出。
(塩谷 立 衆院議員)
「(離党勧告は)厳しいと思うね」
(記者)
Q.「岸田首相の責任については?」
(塩谷 立 衆院議員)
「党の代表としての責任はあるだろう」
「安倍派の一部だけ責任が問われるのは公平ではない」と主張していました。正式に「離党勧告」処分が決まったあと、報道陣の取材に応じた塩谷議員は「公平な処分ではない」と不満をあらわにしました。
(塩谷 立 衆院議員)
「非常に厳重な処分で本当に残念だと思っています」
(記者)
Q.「岸田首相も責任をとるべきとしているが?」
(塩谷 立 衆院議員)
「今回の問題 いくつかの派閥が関わっていた。それにおいて公平な処分していただくと、なぜそこで線を引いたのか私は理解できなかったので、公平な処分という意味でそういう思いを連ねた」
塩谷議員とともに「離党勧告」処分を受けた参議院側のトップだった世耕弘成参院議員は、処分を受けて離党届を提出しましたが、塩谷議員は処分への「不服申し立て」も検討する考えを示しました。また、自身の進退については?
(塩谷 立 衆院議員)
「説明を伺って後援会と相談する必要があるので、それをした上で結論を出していきたい」
(記者)
Q.「離党になっても次期選挙に出る?」
(塩谷 立 衆院議員)
「まだ考えていません。説明を聞いて後援会に話して考えていきたい」
「党の説明」や「地元・浜松市の後援会」と相談して検討する意向を示しました。「離党勧告」処分への不満をあらわにした塩谷議員に対し、浜松市民は?
(浜松市民)
「そんなに厳しい処分とは全然思わないですね」「なぜ処分が離党(勧告)程度なのか、私にはわからないです」
(浜松市民)
「(離党勧告は)重くないと思います」「反省していただきたいと思いますね」
塩谷議員は次の衆院選で自民党の公認候補となる静岡8区の支部長に就いていますが、離党した場合は「空席」となります。
(自民党 茂木 敏充 幹事長)
「離党されるということになった場合は、当然ですね、支部長というのは外れることになります。今後の対応につきましては、まさに今ですね、離党勧告というのは決まったところなので、今後 検討したいと思います」
塩谷議員の処分をうけ、自民党県連の増田幹事長は今後の対応を協議する考えを示しました。
(自民党静岡県連 増田 享大 幹事長)
「本県、わが党の最重鎮である塩谷議員が2番目に重い『離党勧告』という処分が決定されたのは県連にとって非常に大きな出来事ですし、執行部としても重く受け止めています」「状況をしっかりと確認した上で、今後の対応を考えていかなければならない」
5日 午後2時半から会見を開いた塩谷議員。離党勧告処分を不服とし、再審査請求を検討する考えを示しました。その会見で何度も発言されたのが、「事実誤認」という言葉。
(比例東海ブロック 静岡8区 ・塩谷 立 衆院議員)
「いわゆる私どもが何かを画策して指導したことは全くない、そういう事実誤認の中で処分が下されたことは心外な思い」
5日、処分決定の通知を受け取ったという塩谷議員は…。
(比例東海ブロック 静岡8区 ・塩谷 立 衆院議員)
「不適切な会計処理について、会計処理については、ほかの事務総長幹部もほとんどタッチしていない立場、理由の一つとして出ているのが事実誤認」
塩谷議員は、今後 地元支援者と話し合いをした上で、来週13日までに離党勧告への対応と再審査請求の判断をするということです。
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