9日、静岡市清水区の由比港で毎年恒例の「桜えびまつり」が開催され、サクラエビの無料配布やかき揚げの販売など大盛況となりました。
(佐野 巧 記者)
「午前8時前の由比漁港です。開場前ですが生桜エビやかき揚げを求めて長い列ができています」
例年、県内外から約5万人が訪れる大人気イベント「由比桜えびまつり」、9日、静岡市清水区の由比漁港には祭りが始まる8時前から大行列ができていました。その長さなんと100メートル以上!!
(島田市から来た)
「初めてきた。午前5時半です。始発で着ました。親戚がいつも来ていて早い方がいいよって」
(来場者)
「7時40分ぐらいから並んでいます。“プレゼント”楽しみにして待っていました」
そのプレゼントというのが…。
なんと生サクラエビが1000パック限定で無料配布されたのです。
(三島から来た)
(Q.どうやって食べますか?)
「生がいいね甘いから」「やっぱり生でしょ。わさびとショウガで最高」
さらに別の場所でも大行列が!こちらのお目当ては…。
駿河湾の宝石とも呼ばれる「サクラエビ」を贅沢に使った“かき揚げ”です。
(伊豆の国市から来た)
「午前6時過ぎには来ています、毎年楽しみで来ています、一番の楽しみはかき揚げですね」
さっそく買い求めた揚げたてサクサクのかき揚げを豪快にパクリ!
(来場者)
「おいしいね」
活気に満ちた由比漁港。しかし…。ここまでには苦難もありました。
サクラエビを巡っては、記録的な不漁が続いたことから県桜えび漁業組合が2018年から資源回復を目指し網を入れる回数の規制のほか、主な産卵場である駿河湾の奥に「保護区」を設定するなど、自主規制を行ってきました。桜えびまつりも中止が続きましたが、資源回復の兆しが見えたことから2023年、5年ぶりに祭りを復活。2024年は2年連続となる開催にこぎつけたのです。
由比港と大井川港で行われている2024年のサクラエビ・春漁は6月7日に終了したばかり。今シーズンの水揚げ量はどうだったのでしょうか。
(県桜えび漁業組合 実石 正則 組合長)
「去年の春漁より微増だがトン数も上がってよかった 資源回復はスピードは遅いものの着実にしている」「去年以上に質のいいサクラエビ、申し分のないエビだったと思う」
2024年の春漁の水揚げ量は約340トンと2023年の春漁に比べ約30トン増え、さらに大きめのサクラエビが取れるようになってきたということです。
2024年の祭り会場ではサクラエビ漁に親しみを持ってもらうおうと漁船の体験乗船も開催!
(参加者)
(Q:乗ってみてどうですか?)
「思ったより早くて少しスリルがあって楽しいです」
(参加者)
「水しぶきや風が気持ちいい」
(サクラエビ漁師)
「漁船に乗ることはあまりないと思うので、こんな感じで海を走っているというのを楽しんでもらえればと思う」
資源回復の努力が実りつつあるサクラエビ漁。祭り会場の関係者からは笑顔が見られました。
(県桜えび漁業組合 実石 正則 組合長)
「不漁の時のことを思えばお祭りはできなかったが、こうして回復してきて大勢の人が来てくれて本当に良かった」「夏場にしっかり産卵調査等をして、これから秋漁をどうするか協議しながらやっていきたい」
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