(鈴木知事)
「県政が抱える課題が数多くあることを認識した。これからしっかりと優先順位をつけながらスピード感をもって対処していきたい」
11日、就任後、初めて行われた定例会見で、静岡県政課題に対しスピード感をもって対応したいと話した鈴木知事。15年ぶりに新たな県知事が誕生したことで、その動きが注目されています。
先週、鈴木知事はまさに「リニアウィーク」を過ごしました。
まず4日は東京に出向き、斉藤国交相に就任の挨拶。斉藤国交相からは川勝前知事と比べたこんな言葉も…。
(斉藤国交相)
「就任直後の大変お忙しい時に国土交通省大臣室に来ていただいてこんなうれしいことはありません。私も大臣になって2年半経ちますが、静岡県知事がこの部屋に来ていただくのは初めてです」
その翌日には、JR東海の丹羽社長が県庁を訪れました。この会談の中では、「空港新駅」の話も交わされました。
( JR東海 丹羽 俊介 社長)
「静岡空港の付近に東海道新幹線 の駅をという話は知事からあった。空港の付近の新幹線の新駅というのは課題が色々とあるが、静岡県さんの考えを受け止めながら対話をすることが大事だと。 対話をしていきましょうということで申し上げた」
(鈴木知事)
「こちらからの対話に対して真摯に受け止めるということなので、これから長期の話になると思うが話し合いの場が持てればいい かなと」
そして7日には、山梨県の長崎知事と面会。この中では、鈴木知事が山梨県側のボーリング調査を視察することが決まりました。
(山梨県 長崎知事)
「まずは現場を見て、そこから一緒に課題が生じる場合は向き合っていきたいと思い、そういう意味で鈴木知事の現場視察は重視をしてまして、きょうご理解をいただいたことに感謝を申し上げたいと思います」
この後は、リニア沿線の10都府県でつくる期成同盟会の総会に出席。同盟会では新たに、「空港新駅」設置を含む要望が取りまとめられた後、岸田首相に面会。この新駅の設置も含めて、リニアの早期全線整備を求めて、首相に要望したのでした。
11日の会見で鈴木知事は、リニアについては今後もスピード感をもって推進していくと説明した一方、空港新駅構想については、関係各所との丁寧な議論が必要だと慎重な姿勢を示しました。
(鈴木知事)
「今回の期成同盟会は、リニア開業の高速交通の将来像、今後の未来のことではあるが、要望書の中に(空港新駅の構想が)盛り込まれたのは大変ありがたい」「沿線市町との話し合いも必要だし、JR東海との話もこれから詰めていかないといけないことがたくさんあるので、これは拙速に事を進めるよりも、リニア開業を見据えて、一つ一つ課題をクリアしながら丁寧な議論をしていくことが必要だと思っている。長期的な課題であると認識している」
また、山梨県の長崎知事から要望があったボーリング調査の視察については6月19日に開会する県議会の6月定例会後に調整すると述べました。
(鈴木知事)
「まもなく議会が始まるので、議会終了後、日程調整をして、まずは静岡工区の視察を行いたい。その後、山梨県と調整をし、山梨の視察も考えていきたい」
その上で、ボーリング調査の実施については、県の専門部会でしっかりと精査していきたいと話しました。
また、浜松市の新野球場に関して、県議会6月定例会の中で公園全体の基本計画は説明するものの、そこで3案から絞り込むことはしないと話しました。
(鈴木知事)
「浜松市とか民間の皆さまの意見も聞きながらですね。さらに公園全体のですね、構想を練り上げていくのがよろしいのではないかという風に思っております。いずれにしても、まずは議会と丁寧に議論することからスタートする必要があると思っております」
就任から約2週間。今後、リニアや新野球場など、山積する県政の課題解決に向け、どのような手腕を見せるのでしょうか。
この記事の動画はこちらから再生できます