(市民団体代表 福井晃さん)
「ドーム球場よりも野外のグラウンドをお願いしたい」
19日、市民団体の代表が鈴木知事に訴えたのは静岡県が浜松市の遠州灘海浜公園に整備する予定の新野球場について
この計画をめぐり、県はこれまでドーム型や屋外型の3案を提示し、ドーム型の場合は概算の建設費が370億円になると示していました。
浜松市長時代から”ドーム案”を推してきた鈴木知事が新たな知事に就任したことで議論の行く末が注目されていました。
6月、初めての県議会に臨んだ鈴木知事は…
(鈴木知事 所信表明)
「野球場を含む周辺のまちづくりやにぎわい創出、県と浜松市の役割分担、民間活力の活用などについて、新たな協議会を設置し、改めてしっかりと検討してまいります」
その後開かれた建設委員会で、ドーム型と屋外型の3案を前提とした「基本計画」が了承され、球場の形状やコストなど具体的な議論を行う新たな協議会の設置が決まりました。
こうした中で19日「ドーム球場の反対」を訴える3団体が知事室を訪れました
ウミガメの保護に取り組む地元のNPO法人や市民団体などの代表らは「莫大なコストがかかること」や「ドーム型でもアカウミガメの生態系に影響が出る」ことなどを理由に、「ドーム球場の建設反対」を訴えました。
(専門家)
「もし野球場ができたことで生態系が危ぶまれたら国際的な問題になる」
(代表)
「ドームの件は賛成ばかりではない。反対の意見もあることを承知いただきたい」
また、3団体の代表は県が新たに設置する協議会への参加も求めましたが鈴木知事は・・・
(鈴木知事)
「基本的には県と浜松市で協議会を作るのでしっかり市と共有していきたい。皆さんに意見を伺う機会をまた作りたいと思います」
要望に対する明言は避け「協議会で協議していく」と従来の主張を繰り返しました
その後、会見を開いた3団体の代表らは「ドーム球場である必要がない」と訴え、市民が気軽に利用できる「小型・中型の球場」を建設してほしいと話しました
(市民団体代表 福井晃さん)
「県西部は高校の数も多い。硬式の野球場の数が不足している。新たな球場の建設は良いとして大きなドームを作るとかプロ野球を呼べるスタジアムを作るという問題ではない。高校生を中心として野球を楽しめる、ノンプロや大学生も楽しめる野球場が望ましいのではないか」
今後、議論はどのように進むのでしょうか。
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