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【密着】暑く熱く!夜空に1万5000発「安倍川花火大会」来場57万人!アクセスは?関係者の思いは?(静岡市)

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) 2024年7月22日 17時33分

静岡の夏の風物詩、安倍川花火大会。

7月20日、約1万5000発の花火が静岡の夜空を彩りました。2023年に続き開催されたディズニーのドローンショーでは来場者を圧倒。2024年は前年よりも2万人多い約57万人が訪れました。

花火が打ち上がる約10時間前、会場には慌ただしく準備を進める人たちが…。

今回の安倍川花火大会には4つの花火会社が参加。本番に向け花火師が打ち上げ準備を進めていました。ここは藤枝市の花火製造会社「イケブン」今回は約1100発の花火を打ち上げます。

(イケブン 吉田 健さん)

「年に1回のことなので大変なこともあるが、無事にあがればいいなと思う」「音とか光の強弱 色は楽しめる部分だと思うので楽しんでほしい」

一方、別の場所では「大玉」と呼ばれる特大花火の設置がすすめられていました。

(イケブン 上田 昇弘 工場長)

「きょうは暑いです」「暑くなってきているので作業は厳しい」「気候的には申し分ない」「晴れて打ち上げができてよかった」

大玉は筒の設営から玉を詰めるまで全てを現場で行います。その製作は約3か月前に火薬を作るところから始まり、ようやく迎えた本番です。

(イケブン 上田 昇弘 工場長)

「これが10号玉になります、一番大きい玉になります」「(製作に)一番時間がかかっている玉です」「一番大きな球で無事にあがることがまず第一です」

一つ一つ手作業で行われ、着々と進む打ち上げ準備。

最後の打ち上げはコンピューターで行いますが…。

(イケブン 吉田 健さん)

「花火は打ち上げてみないとわからない」「自分があげたいタイミングで出て消えてくれるか不安はあるが(点火ボタンを)押したい」

一方、露店の準備は…。

(焼きそば販売店)

「麺が1500食、キャベツは17ケース(160個)もってきている」「暑いが一生懸命頑張ります」

静岡市内のフォトスタジオでは、浴衣に着替える人も。

(客)

Q.浴衣はどうですか?

「久々に着たので」「うれしいです」

色鮮やかな浴衣姿に、花火大会への期待も膨らみます。

(客)

「黄緑の淡い感じにお花が咲いていて、すごくかわいいです」

(客)

「安倍川花火に行ってきます!」

花火大会当日、静岡市駿河区の最高気温は38.9度と、この日、全国で1番、観測史上でも3番目の暑さとなりました。

(徒歩で会場に向かう人)

「毎年花火大会に来ている」「いつもはシャトルバスが出ていて、そこからバスで行っている」「ことしは暑い中、40分くらい歩くのが大変です」

2024年は、例年運行していたシャトルバスが取りやめに。長時間労働を是正しようと、ドライバーの労働時間に上限が課されたことで生じた、いわゆる「2024年問題」で、ドライバーが確保できなくなってしまったのです。そのため、多くの人が、徒歩や自転車、タクシーで会場へ移動することに…。

夕方、静岡駅は…。

(島田 悠以 記者)

「静岡駅です、タクシー乗り場には、すでに安倍川花火に行く人が多く並んでいます」

タクシーで会場まで向かおうと長蛇の列ができていました。

(女性グループ)

Q.今からどちらに向かいますか?

「安倍川花火を見に行きます」

Q.タクシーで?

「はい」

Q.帰りも?

「タクシーで…乗れれば!」

また、バスの代わりの移動手段として注目されたのが自転車。駅には官民連携のシェアサイクルサービス「PULCLE(パルクル)」を利用しようという人も…。

(シェアサイクル利用希望者)

Q.何で行かれますか?

「シェアサイクルで行こうと思ってたんですけれど」「いま予約が取れなくて困っています」「(シャトルバスがないと)ニュースで見て、どうしようかなあと」

Q.タクシーという選択肢は?

「思ったんですけれど、あの列見てあきらめようかなと思って」

(辻本 真生 記者)

「こちらは会場近くの駐輪場です、自転車で来られた人が続々と入ってきます」

会場近くの田町小学校のグラウンドには臨時の駐輪場が設けられ、「PULCLE(パルクル)」は200台以上が駐輪可能に。一般の自転車も含めると、駐輪場全体では1万台以上止められるようになっていました。例年よりも広い駐輪スペースに自転車の利用者は…。

(自転車利用者)

「快適ですね、去年より時間も早く来られてよかった」「(去年は)シャトルバスを待つのに1時間以上待ったと思う、自転車だと買い物も一緒にスーパーでしてきて、そのまま来られたのですごく楽でした」

(自転車利用者)

「レンタル自転車できました」「すごく便利です、あるいたら40分くらいかかるので自転車で15分くらいだった」「私たちは駐車場が家の近くにあったので、家の近くに帰れるのは便利」

さらに、花火が始まる前の夕方、一足早く来場者を盛り上げたのが、ディズニーの人気キャラクター「ダッフィー」仕様にラッピングされた「ダッフィーバス」。

新通小学校の運動場には「ダッフィー」と同じ生地でラッピングされたバスを一目見ようと会場は長蛇の列!駆け足でバスに近づく来場者も…。持参したダッフィーや、スマホを手に、写真撮影を楽しんでいました。

(来場者)

Q.触り心地は?

「もふもふ」

(来場者)

「ふわっふわできもちよかった」

(来場者)

「すごくかわいくて、ダッフィーとシェリーメイがすごく好きなのですごく喜んでいました」

花火の打ち上げ開始2時間前となった午後5時半ごろ。

(勝俣 宜彦 記者)

「午後5時半を過ぎた駒形通りです。この時間、多くの人が商店街を訪れています」

花火会場にほど近い「駒形通り商店街」では、会場へ徒歩で向かう人が商店街を通っていました。店舗では、この日のために準備した料理などで通行した人を出迎えていました。

「はい、すいません」

(カネタツ 菅原 純佳 取締役)

「午後の5時過ぎてから人が多くなってきましたね」「バスがね、ことしはないので、皆歩きで来るので、まだまだこれから人がいっぱい来ると思います」「花火が午後9時に終わって帰りも人が通るので、午後10時半から11時までは(商品が)無くなるまで売り切るまでやる予定です」

酒店が店先で販売していたキンキンに冷えたビールも、順調に売れていました。

(客)

Q.お味は?

「うまいです。最高です」

(とみた屋 黒田 淳 代表)

「去年より(人は)多いですね、やっぱりバスが無い分歩く人が多いです。(売れ行きは)まあぼちぼち」

この商店街を通る人の多くは、静岡駅から歩いてきます。そのため、浴衣姿の人も多く見られました。

(徒歩で会場に向かう人)

「(徒歩は)結構大変かもしれないです。下駄なのちょっと歩きにくいかなと。でも頑張って歩こうかなと思います」「結構寄り道したので(歩き始めて)30分くらいはかかっています」

2024年はバスの運行が中止になったことで、来場者が減るとの懸念もありましたが、実際には前年を上回る人出があり、また商店街などを通る道が会場への推奨ルートとなっていたこともあり、通行人も楽しみながら会場に向かう印象でした。

(徒歩で会場に向かう人)

「駅前は混んでいたので、歩くのはお店がいっぱいあるのでそんなに遠くは感じないです」

そして、会場周辺では打ち上げ時間が近くなるにつれ、続々と人が増えていきました。会場には「DJポリス」の姿も…。

(DJポリス)

「現在の気温は33度です。大変暑くなっています。熱中症対策には十分注意して下さい」

会場では、暑さで体調不良を訴える人もいたようで、救急車の姿もありました。

そして…。ようやく始まった花火大会。夜空に大輪の花火が打ち上げられました。

さらに、ことしの花火大会で多くの人が楽しみにしていたのが…。

(来場者)

Q.一番楽しみなのは?

「ディズニーです」

(来場者)

「ドローン」「ディズニードローン!」

2024年で2回目の開催となるディズニーのドローンショー「マジック・イン・ジ・エア」。「ラプンツェル」に「ピーターパン」など、様々なディズニーキャラクターが夜空に浮かび上がりました。テーマは東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」。ドローンと花火がコラボレーションしたショーに観客は大盛り上がり!2024年は、ドローンの数を前年の倍以上となる1500機に増やし、より迫力のある演出となりました。

(オリエンタルランド マーケティング本部 松本 龍二さん)

「花火大会は、地域の皆さまにとってとても大切なイベントだと考えております。そういったところに東京ディズニーリゾートとして参加させていただくには非常に光栄なことですし」「皆さんの心の記憶に少しでも残っていただければと思っています」

戦没者の慰霊や復興への祈りを込めて行われたのが始まりとされる安倍川花火大会。

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「風もあって綺麗な花火が見えると思います。人もたくさん来ていて盛り上がると思います」

そう語るのは安倍川花火大会を運営する新通実行委員の一人、岡村 正樹 さん。今回の大会プログラムには新通実行委員一同の文字が…。

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「実行委員といっても毎日会わないので、始まる時に芹沢さんと連絡が取れなくて」

岡村さんとともに長年安倍川花火大会を支えてきた芹沢 敏雄さんが、2023年に亡くなったのです。

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「テントや看板の設置や受付の対応をしたり朝から終わるまで一緒にやっていた」「お祭りが大好きで声が通って存在感がある方です」

そこで…。

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「花火に関わった人で思いが強いから、自分たちにできることは何かなという時に」「みんなで話し合って花火上げようということになった」

新通実行委員で、芹沢さんへ感謝の気持ちを込めた花火を打ち上げることを決めたのです。

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「いままで協力して一緒にやってくれてありがとうという思いが強いです」

そして…。

(会場アナウンス)

「新通実行委員一同様」

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「芹沢さんに怒られるかな、スターマインにしろって…」

天国の芹沢さんに届けと、見事に大きく開いた花火。岡村さんは…。

(安倍川花火大会 新通実行委員 岡村 正樹さん)

「よかったと思います、みんなであげられたことは、頑張りますと」

シャトルバスの廃止など、様々な課題の上で開催に臨んだ安倍川花火大会。大きなトラブルもなく、「特大スターマイン」で幕を下ろしました。

(安倍川花火大会本部 原田 正男 会長)

「いや、素晴らしかったです、その一言ですね」「そんなに混乱は無かったと私は見ていますけど、駅周辺も歩いてきましたけど、皆さんも理解してくれて、バスが無くても何とか徒歩で会場まで来てくれたとそんなことを思っています」「本当にもっともっと皆さんに楽しんでいただくような花火大会が出来れば思う」

2024年で71回目の開催となった安倍川花火大会。忘れられない夏の思い出の1つになったのではないでしょうか。

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