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【解説】総裁選へ意欲明言の上川外相とはどんな人?総裁選の展望も含めて政治ジャーナリストに聞く(静岡)

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) 2024年8月19日 17時59分

(スタジオ解説)

(徳増 ないる キャスター)

ここで自民党総裁選への出馬を明言した上川外相の経歴をまとめます。高山さん。

(高山 基彦 キャスター)

上川外相は、静岡1区選出、当選7回。1953年、静岡市で生まれことし71歳です。初当選は2000年。2007年に少子化・男女共同参画担当大臣で初入閣を果たし、2014年には法務大臣に就任。その後、合わせて3回、法務大臣を歴任しました。2023年9月からは、外務大臣に就いてます。

(徳増 ないる キャスター)

ここからは元日本テレビ官邸キャップで政治ジャーナリストの青山和弘さんにリモートで出演していただきますよろしくお願いします。

(徳増 ないる キャスター)

上川外相が総裁選への立候補を明言しました。上川外相が決断した背景、これまでの動きと合わせて何があったと感じますか?

(政治ジャーナリスト 青山和弘さん)

最大の理由は、やはり岸田首相が自分は総裁選には出ないと明言したことですね。やはり上川さんは岸田派に属していましたから、親分である岸田首相がもう一回続けたい、総裁選に出たいと言った場合には、出ないというのが既定路線だったと思います。ただ、岸田さんが出ないで、しかも、閣僚のなかからもいくらでも手をあげてくださいというようなメッセージを出しましたので、それなら期待もある程度あって、世論調査でも、女性初の首相にという声もある上川さんが、じゃあ私もやってみようということになったのだと思います。ただ、上川さんは、この番組でも解説してきましたが、これまでほとんど準備をしてこなかったんですね。例えば支持する議員グループを作るとか、勉強会をやるとか、やってこなかった。だからいま、ひとりひとり電話をかけて、静岡県選出の議員とか、電話をかけているんですが、なかなか20人の推薦人が集まるかどうか、不透明で、ハードルは高い段階だと言わざるを得ないと思います。

(津川 祥吾 アンカー)

岸田首相が次の総裁選に出ないということが、ひとつのきっかけだったという話なんですが、では、旧岸田派が、皆さん、上川さんを推薦する形になるのかどうか、そういった推薦人を集めることを含め、出馬への課題は?

(政治ジャーナリスト 青山和弘さん)

岸田派は、座長、つまりナンバー2だった林官房長官が出馬する意向なんですね。そうすると、ナンバー2の方に結束してゆくというのがやはり一定の方向なんです。ただ、思い出してください。岸田さん本人がまず、この派閥の解散ということを言いだして、きょう上川さんも、派閥はもう存在しないんだといっています。やはり派閥という枠を超えた総裁選ができるかどうかが、今回の自民党総裁選のひとつの注目点でもあるわけで、上川さんが、そのあたりをどう切り崩していくかというのが、ひとつのポイントになるわけです。ただ、自民党議員ひとりひとりを説得していくというのはなかなか大変な作業で、これから本当に上川さんが出馬できるかどうかについては、ある程度の議員集団、例えば、いま総裁選に出ようとしている野田聖子さんとか、これは推薦人集めで野田さんも苦労しています。実際。例えばそういったところと一緒になって、上川さんがトップで野田さんがナンバー2でやりましょうとかですね、そうした大きな合従連衡の動きみたいなことが起こるかどうか、誰が上川さんの周りでできるのかどうか、ご本人なのか、側近なのか、そうした人がいるのかどうか、そういったことが、上川さんが本当に出馬できるかどうかの大きな試金石になってくると思います。

(徳増 ないる キャスター)

まとまった支持をどう得ていくのかということですけれども、総裁選には上川さんを含め多くの人が意欲を示していますが高山さん、現時点での顔ぶれを見ておきましょう。

(高山 基彦 キャスター)

総裁選には、上川さんを含め10人以上の議員が出馬に意欲を示していると言われています。その顔ぶれがこちらです。19日 午後には、小林鷹之前経済安保相が先陣を切って出馬会見を開きました。その他にも現役の閣僚、党幹部女性議員など乱立状態です。立候補には20人以上の推薦人が必要で、今後、推薦人の奪い合いが激化しそうです。

(徳増 ないる キャスター)

青山さん、これだけの方が、出る意向を示しているのですが、今後、総裁選はどう集約される、動いていくと予想されますか?

(政治ジャーナリスト 青山和弘さん)

いま名前が出ている11人が全員出馬できるというのはなかなか想像しづらいところはあるんです。ただ今回、先ほどから話しているうように、派閥がなくなっての総裁選ですので、やはりいろいろな派閥の中で分裂していっているんです。実際岸田派でもそういう状況になっています。なので、結構な数の人たちが出馬できる可能性はあると思うんです。ただ、忘れてはいけないのは、たくさんの人が出て、誰になるのかなというのは気になるんですけれど、本当にこの総裁選で自民党がどう変わるのか、変われるのか、何を変えるのか、何を引き継ぐのか、そういったことが明らかにならないと、今回、岸田さんが辞めて、自民党の総裁選をやる意味というのがほとんどないわけなんです。やはり誰が何をやろうとしているのか、どういう政策を打ち出すのか、こうしたことが、今後の争点となっていきますし、我々も注目していかなければいけない点だと思います。

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