9月、焼津市の商店街に民間による公民館がオープンしました。
この施設若者が中心となって作られましたがなぜいま、民間で公民館なのか?取材しました。
(テープカット)
「オープンしました。おめでとうございます」
9月、JR焼津駅の南口からのびる焼津駅前通り商店街に、ある施設がオープンしました。
それが「みんなの公民館・まる」。
公民館のコンセプトは「こども・若者の人生の寄り道」
焼津市出身・29歳の土肥潤也さんが中心となり若者と大人の交わう場所になればと作られました。
しかしなぜいま民間で公民館をオープンさせたのでしょうか。
(土肥潤也さん)
「あえて子どもの居場所とか、こども○○という風にすると、どうしても子どもだけの場所になってしまうかなと思ったので、いろいろな人が来てくれる場所になったらいいなという思いもあって公民館という名前にした」
公民館は2階建てで、1階は飲食もできるフリースペース。そして2階は…
(大学生)
「ここではゆっくりくつろいで静かに自習したり、使える場所になっている」
この商店街には4年前まで市の若者向け交流拠点がありましたがコロナ禍のあおりを受け閉鎖に。
しかし、若い世代の人口流出が問題となる中、交流拠点の重要性が見直され土肥さんをはじめとする若い人が中心となりこの私設公民館を誕生させたのです。
近くの住民は…
(近隣住民)
「子どもたちが自由に集える場所という意味でも、中学生になったら子どもたちが利用できたらいいなと思って見に来た」
(近隣住民)
「私を含め、子どもたちも若いお兄さんお姉さんと交う機会があると学びにもなるし、子ども自身もうれしいと思う」
実は土肥さんが作ったのは公民館だけではありません。
(土肥潤也さん)
「こんなかんじの図書館になっていまして、棚に自分の本を置くオーナーがいる民営の図書館になっている」
4年前、同じ商店街にオープンした「みんなの図書館さんかく」は本棚のレンタル代は払うことで、そこに好きな本を並べることができる「私設図書館」で幅広い世代が集まる拠点となっています。
新しい形でまちづくりに取り組む土肥さんのアイデアは焼津から全国へと広がりを見せています。
(土肥潤也さん)
「『みんなの図書館さんかく』も焼津で始めたものが全国80館に同じモデルが広がっていて、『私設公民館まる』もこの仕組みをマネしたいという風に世の中に広まっていくといいなと」
「この商店街自体はまだまだシャッター通りでさびれた商店街ですが、ここの商店街の中から市民が自発的に動き、街を変えていくうねりになればいいなと思う」
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