首都圏を中心に相次ぐ“闇バイト強盗”を受け、静岡県内でも防犯意識が高まっています。防犯のプロに聞く侵入を防ぐ対策とは?
一連の闇バイト事件での逮捕者は40人を超え、静岡県警でも警戒感を強めています。
(県警生活安全企画課 増田 修 次席)
「県内では今のところ関東地区で発生しているような強盗事件は発生していないが、いつ県内で発生してもおかしくないので、県警として非常に危機感を感じている」
(JR静岡駅での啓発活動)
「闇バイト撲滅広報活動中です。気をつけてください」
静岡県警は、県内の大学生ボランティアと協力して、若者に啓発品を配布しながら、“闇バイト”の防止を呼びかける運動を行っています。
(ヤング防犯ボランティア)
「SNSで闇バイトかはわからないが、仕事の募集はある」
(参加した大学生)
「僕たちの目につきやすいところで闇バイトがはやっているのがよくないと思う」
また、静岡市清水区のホームセンターでも、県内の防犯意識の高まりから、防犯コーナーが拡大されています。
(カインズ 清水店 肥田 誠治さん)
「入り口の特設コーナーには、踏むと音がなる防犯砂利を展開している。実際に踏むとこのような音が鳴る」
人が敷地に入ってきたのをいち早く気づくことができる「防犯砂利」。一連の強盗事件を受け購入が増えているといいます。
これは、人を検知すると自動で録画を開始する「防犯カメラ」。
(カインズ 清水店 肥田 誠治さん)
「電池式のため電源が不要で、簡単に取り付けできるので、お客様に多くの問い合わせを頂いている」
ほかにも、人を感知して光る「センサーライト」や、窓に取り付ける「補助のカギ」など、今すぐできる防犯対策として、購入する人が急増しているということです。
(カインズ 清水店 肥田 誠治さん)
「お客様から非常に多くの問い合わせをいただいている。10月の14日週の前年比だと、感知器やアラームが約8倍、センサーライトや補助錠が約2倍の売り上げ」
一方、静岡市駿河区にあるセキュリティ会社にも、問い合わせが増加していました。
(東光ガード 営業部 岩崎 政樹さん)
「ホームセキュリティ需要は高まっている。特に、住宅にセンサーや警報装置をつけて異常が検知されたら警備員が駆け付ける、機械警備の需要が増加している。また、防犯機器 の需要も急増していて、補助錠やセンサーライト、防犯カメラの問い合わせが増加している」
これは、家に設置した空間センサーや赤外線センサーなどの情報を防犯会社の管制室に送る「送信機」。導入した家では、「非常ボタン」を押すと「異常」を知らせる情報が。24時間体制の管制室に伝わり、警備員が、10分から15分ほどで依頼者のもとへと駆け付け、必要に応じて警察や救急車を要請します。さらに、防犯カメラを設置してモニターで監視や録画をすることも可能で、ステッカーを貼り防犯カメラの存在をアピールします。
また、手ごろな価格から始められるものとして問い合わせが増えているというのが、窓につけるタイプの防犯ブザー。窓を叩いたり割ろうとするなど衝撃を感知すると…。ブザーが鳴り、侵入者がいることを音で伝えます。
(東光ガード 営業部 岩崎 政樹さん)
「人目がつかない、暗いというところは泥棒が来ても周りも気づかないので、勝手口に人感ライトをつけて人が来たらぴかっと光る、そこで侵入犯はまずいと思って引き上げる。機器によって抑止効果を生むことが大事」
県警は、こうした、日ごろからの防犯対策とともに、警察への情報提供を呼びカけています。
(県警本部 生活安全企画課 増田 修 次席)
「事前に下見をするケースもある ので、自宅周辺に不審な人物とか県外ナンバーの不信な車が徘徊しているようなことがあれば、ナンバーを控えて警察に通報して情報提供してほしい」
また、闇バイトから抜け出せなくなってしまった人の保護も、あわせて呼びかけています。
(県警本部 生活安全企画課 増田 修 次席)
「指示役らに脅迫されていたとしても、警察は相談を受けた方、あるいは家族を保護する。闇バイトに募集して、犯人グループから抜け出せなくなったということで悩んでいる方がいたら、警察の相談電話#9110、または最寄りの警察署まで相談してほしい」
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