17日夜、開催された焼津海上花火大会で一番大きな2尺玉の打ち上げ時にトラブルが発生。会場に響いた爆発音、一体何が起きたのでしょうか?
17日夜、開催された「焼津海上花火大会」。元々は8月の予定でしたが、南海トラフ臨時情報の影響で延期され、3か月遅れでの開催に。初冬の夜空をおよそ5000発の花火が彩りました。
(来場者)
「きれいだった」「しゃわしゃわって音がするのがめっちゃ可愛かった」
「夏ばかりでないので冬もありだと思った」
しかし、開始から30分…
(配信者)
「なんか変な爆発だったよね。とりあえず今中断してますね」
この花火大会の目玉の1つ、5年ぶりとなった直径480mにもなる2尺玉の打ち上げでトラブルが発生したのです。
(観客)
「下の方で爆発みたいになった」
「下の方で大きく爆ぜて・・・ ちょっとそういう花火があるのか、ちょっと事故っちゃったのか・・・」
主催者は…
(焼津市観光協会)
「20号が打ち上げ到達高度まで達せずに爆(は)ぜてしまったというトラブルがおきまして、その関係で安全確保のために20分中断をしていた。」
この影響で予定されていた残り2発の2尺玉は、打ち上げ中止に。観客を含めスタッフにもけが人はいませんでしたが、事故の原因については、現在、調査中だということです。
(焼津市観光協会)
「細かい原因は調査中でわからないが、打ち上げ業者に確認しながら対処していきたい。」「(観客との)距離は十分に確保していますので、被害が及ぶようなことは考えていないが、今一度打ち上げ業者と確認していきたい。」
打ち上げを担当した藤枝市の花火会社「イケブン」は、花火玉が打ち上げ用の筒の口付近で爆発した「過早発」、もしくは本来開くはずの場所より低い場所で開いてしまった「低空開発」がトラブルの原因として考えられるとしています。
本来であれば、上空500mで開くはずの花火玉が、なぜ、地上近くで爆発してしまったのでしょうか。花火師の資格も持つ花火研究家は・・・・
(花火研究家 冴木 一馬 さん)
「めったにあることではないです。導火線が何らかの形で緩んでいて、隙間から火が入って花火玉の中心に火が通ってしまい、点火し爆発した。」
では、なぜ導火線がゆるんでしまったのでしょうか。
(花火研究家 冴木 一馬 さん)
「人的な要因 作る時にどれだけ丁寧に作るか。丁寧に作ったとしても運搬の状況で、トラックで運んでいるときに振動で隙間が大きくなったなど、いろんな状況が考えられる。」
「イケブン」は、2023年9月に開催された熱海海上花火大会でも、2尺玉の打ち上げに失敗。このときも、人的被害はなかったものの、上空に打ちあがる前に花火に着火して地上近くで開いてしまう事故を起こしていて、再発防止について報告書を提出していた中での今回のトラブルとなりました。
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