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【年収の壁】経済対策に「103万円の壁」引き上げ明記で与党と国民民主が合意の一方で地方は税収減懸念…静岡も

Daiichi-TV(静岡第一テレビ) 2024年11月21日 17時16分

自民・公明の与党と国民民主党は、政府がまとめる新たな経済対策に「103万円の壁」の引き上げを明記することで合意しました。

自民・公明・国民民主党の3党は、22日にも石破内閣が閣議決定する新たな経済対策に、国民民主党が主張していた「103万円の壁」の引き上げや、ガソリン減税の検討などを明記することを決め、合意文書を交わしました。

(自民党 小野寺 政調会長)

「国民民主党のみなさま、特にしっかりとした手取りを増やすというような、そういう言葉、かなり国民のみなさまには広く受け止められたのではないか」

(国民民主党 浜口 政調会長)

「我々が求めていた内容も、最大限ご配慮いただいた内容になっていると思います」「我々が求めてきた、手取りを増やすための経済対策に向けて、大きな一歩を踏み出せる」

先の衆院選で、「手取りを増やす」をキャッチコピーに議席を4倍に増やした、玉木代表率いる国民民主党。

(国民民主党 玉木代表)

「期待をしてくれた若い人や、現役世代の声に応えるために、選挙で掲げた政策、この手取りを増やす経済政策を何が何でも実現していきたい」

選挙公約を実現するため、これまで5回に渡り、与党と協議を重ね、20日の合意に至りました。玉木代表は、自身のXで。『ついに「壁」が動きました。でもまだ数センチ。勝負はこれから。』と記しています。

また、20日の3党の会談では、経済対策の裏付けとなる2024年度の補正予算の早期成立に向けて、協力する方針も確認しました。

年収の壁を引き上げを巡っては、地方自治体の税収が減る可能性があり、静岡県内からも不安の声があがっています。

(鈴木知事)

「財源は非常に重要。特に地方にとっては死活問題になるので、不足する部分にどのような財源措置をしていただけるのか、その部分を含めて、しっかりと議論してほしい」

(浜松市 中野 祐介 市長)

「そこじゃない、それじゃないというのが正直なところです」「所得の再分配機能を果たすべき国税で考えるべきで、地方税も含めて巻き込んだ税制でやるのは筋が違うのではないか」

こうした中、“103万の壁”の引き上げが3党の間で合意したことを受け、自民党の税制調査会は、21日 午前、幹部会合を開き「103万円の壁」引き上げに向け意見を交わしました。

(自民党 宮沢 洋一 税制調査会長)

「やはり幹部の皆様からはですね、やはり地方とくに政令市の反発というものが大変強いという中で財源を、やはりしっかりと考えていかなければいけないだろうというようなご意見がありました」「引き上げるということだけ決まってるわけでありますから、まさに、ほとんど大事なことがこれから全部残っておりますので、しっかり実現できるように、しかもいろんな影響も考えながら、現実的な案がどういう形でできるのかどうか、しっかり協議をしていきたいと、こういうふうに思ってます」

今後の焦点は、“年収の壁”の引き上げ幅と、国と地方で計7.6兆円といわれる税収の減少を、どう補うかです。自民・公明・国民の3党の税制調査会長は、来週再び会談し、具体策の検討を本格化させる見通しです。

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