静岡県内では、信号機の柱が倒壊する事故が、2024年だけで2件発生していますが、その裏には耐用年数を超えて使われている実情がありました。
柱の真ん中でポッキリと折れ道路を塞いでしまった信号機。11月13日、富士市伝法の交差点で、車が衝突したわけでもなく突然、信号機の柱が倒壊したのです。この影響によるけが人はいませんでしたが、現場は3時間半以上にわたり交通規制が行われる事態に。一体なぜ、頑丈そうな柱が折れてしまったのでしょうか。県警交通規制課によりますと、倒壊の原因は「老朽化」が考えられるといいます。
(静岡県警交通規制課 奥野 仁 次席)
「今月発生した倒壊は現在調査中。7月に発生したものに関しては、老朽化、経年劣化によるものと製造メーカーから報告を受けている」
信号機の柱は、コンクリート製と金属製あわせて県内に2万6000本設置されていて、それぞれ耐用年数の目安が、コンクリート製は42年、金属製は50年とされていますが、今回倒壊したコンクリート製の柱は、耐用年数を16年も経過していたのです。
(静岡県警交通規制課 奥野 仁 次席)
「58年が経過、昭和41年製のものになります」
耐用年数とは、あくまで使用目安となる数値で、県警では年に1回点検を行い、異常がないものは使用し続けているといいます。しかし、今回、点検を行っていたにも関わらず、一歩間違えば大事故につながる倒壊が起こってしまったのです。このように耐用年数を超えて使われている信号機の柱は、県内全体の4割にあたる10400本もあるといいます。再び同じような事故が起こる危険はないのでしょうか。
(静岡県警交通規制課 奥野 仁 次席)
「最終的に(耐用年数が超えているものを)減らしていくことが目的。点検結果をもとに、損傷状況や経年劣化の状況を踏まえ、建て替えの必要性があるものをピックアップして優先しながら、計画的に建て替え作業を進めていきたい」
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