リニア問題をめぐり24日、大井川流域の首長らとJR東海の社長による意見交換会が開かれJR東海は地元住民に直接説明する機会を設けたいと提案し流域市町はおおむね了承しました。
9か月ぶりに開かれたJR東海の丹羽社長と大井川流域10市町の首長らによる”リニア問題についての意見交換会”はJR東海の丹羽社長のあいさつから始まりました。
(JR東海 丹羽社長)
「前回の意見交換会において力強い後押しをいただいたボーリング調査の件、9月には県内調査の実施を了解する文書をいただくことができました。流域の皆様の大変な理解と支援に改めて感謝申し上げたいと思います」
会は冒頭を除き非公開でおよそ2時間行われ、JR東海は静岡県の専門部会での議論の現状を報告したほか、11月20日に県境を越えて県内に入った”ボーリング調査”の進捗を説明したということです。
ボーリング調査をめぐっては、静岡県は川勝前知事が在任中「水の流出や環境に影響を与える懸念がある」として県境300m手前からの調査を認めていなかったものの、川勝前知事の辞任直後に県の専門部会で議論が前進。2024年9月大井川流域市町などで構成する利水関係協議会の了解が得られたことから県内の調査が認められていました。
会で、流域市町側からはJR東海に対してボーリング調査についてタイムリーな情報共有をすることや、「開業後の地域経済への効果」について意見があったということです
そして、JR東海から新たな提案もありました。
流域市町の住民の不安解消のためにもJR東海から住民に説明する機会を設けたいと提案。流域市町はおおむね了承しました。
会議後、丹羽社長は…。
(JR東海 丹羽社長)
「地域の方々によりしっかりと当社が考えている取り組みに理解いただきたい。何らかのかたちでやっていきたい。具体的なスケジュールや方法はこれからということになります/静岡工区に一日でも早く着手することが必要。ご理解、ご協力を頂けるよう双方向のコミュニケーションをしていきたい」
島田市の染谷市長は「有意義な意見交換ができた」と話しました
(島田市 染谷市長)
「何人かから意見があったのは水に対して不安を持つ市民が多いということ」「県の専門部会やモニタリング会議を重ねてきて科学的・工学的に分かってきたこともある。それでもなお流域の方は潜在的な不安を持っていられる。どのように配慮し寄り添う支援をしてもられるのか」
また、流域市町からは工事によって水資源に影響が出た場合の補償関係についても文章化などをすることなどJR東海に提案したということです。
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