10日夜、静岡市内で開かれたセミナーに、役職停止中の国民民主党・玉木代表が参加しました。玉木代表は103万の壁を巡り、「本気度をみせないと補正予算にも賛成できない」と、与党の姿勢に反発しました。
10日夜、静岡市内のホテルで開かれた、県内選出で国民民主党・榛葉賀津也幹事長の政治セミナー。行列の先にいたのは…。
(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「オケーイありがとうございました」
榛葉幹事長が、集まった参加者たちと挨拶をしていると、そこに現れたのは…2025年3月まで役職停止中の玉木雄一郎代表です。
(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「玉木、来たよ玉木」「どうもありがとうございます」
(参加者)
「きょう埼玉から来た」
(国民民主党 玉木 雄一郎 代表・役職停止中)
「埼玉から!?」
(山﨑 幸太 記者)
「セミナーの開催前ですが、玉木氏と榛葉氏と、ともに写真を撮ろうと行列ができています」
開始前から、今の国民民主党の勢いを見せるかのような光景が。このセミナーは、いわゆる政治資金パーティー。会費はひとり1万円で、約700人が参加しました。セミナーは榛葉幹事長が毎年開催していますが、例年は300人から400人程度の参加者で、今回は「想定」の2倍近い人が集まったということです。
参加者を前に、榛葉幹事長はまず衆院選のお礼を述べました。
(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「いつか消えてなくなると言われた国民民主党、皆さんの力で衆議院選挙、たった7人の衆議院議員、かつてもっていたが、7人の衆議院議員が4倍になりました」「本当に、皆さん、ありがとうございました」
一方、おわびがあると話し…。
(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「おわびは後から玉木が言います。しかしどんなことがあっても、私の盟友、玉木雄一郎を支え続けたいと思う」「私は番頭ではありません。玉木雄一郎の番犬です。誰か玉木にかみつこうもんならウ~と私がやりますから」
そして、講師として登壇した玉木代表は、まず、自身の不倫問題を謝罪しました。
(国民民主党 玉木 雄一郎 代表・役職停止中)
「私のプライベートの問題で、本当にみなさんにご心配ご迷惑、お騒がせしたことは、心からお詫びを申し上げなければならない」「初心に戻って、あらためて信頼回復、党勢拡大に一議員として努めたいと思っている」
その後、話は、年収103万円の壁に関して。
(国民民主党 玉木 雄一郎 代表・役職停止中)
「石破首相も自民党もあるいは立憲民主党も他の野党も、みんな最低賃金を1500円にしようと言ってますよね。いいと思う、早くした方が。でも1500円に最低賃金にしたとき、静岡県内も考えてください。静岡県内で最低賃金が1500円になったときに『103万円の壁』をそのままにしていて、これどれだけの働き控えがでると思います?」「多分、9月10月以降、年後半働けない人いっぱい出てきますよ」
自民・公明の与党と国民民主党は、103万円の壁の引き上げでは合意していますが、その開始時期を巡り、与党側は国民民主党が主張する「来年から」は見送り、「再来年から」としたい考えで、玉木氏は今後の自民党との協議について次のように話しました。
(国民民主党 玉木 雄一郎 代表・役職停止中)
「きょう、あすが大きな山場になる。榛葉幹事長は一両日と言っていたが、あすぐらい本当にどうするか自民党の本気度をみせてもらわないと、なかなか12日と言われている補正予算にもわれわれは賛成できないかもしれない」
セミナー終了後、榛葉幹事長は、11日にも、自民党の森山幹事長らと会談する意向を示しました。
(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「それだけ真剣に自民党がこの交渉に向き合っているのか。経済政策は来年以降も続くものだから。そういった意味では、われわれしっかりとこのタイミングで自民党と確認すべきことは確認したい」
そして、11日の午後1時ごろ、自民・公明・国民の3党の幹事長が会談。榛葉幹事長は自民、公明に対し「103万円の壁の上げ方」とガソリン税の暫定税率に対する考え」の2点を明確にして、覚書に署名することを求めたということです。
(国民民主党 榛葉 賀津也 幹事長)
「両幹事長からいくつかの話がございましたが、私の方でも納得できる話ではなかったので、3党が持ち帰ってもう一度15時30分に再協議ということになりました」「この中身に我々国民民主党が納得できなかったら補正(予算案)には賛成できません」
「納得できなければ補正予算案に賛成できない」と強気の姿勢を見せた榛葉幹事長。与党との協議の行方は…。
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