13日の静岡県議会は、常任委員会が開かれました。この中では、富士山の登山規制に関する条例案の骨子が示されたほか、浜松の新野球場に関する新たな協議会の詳細が明らかにされました。
県議会の文化観光委員会では、2025年夏からの導入を目指す富士山の登山規制に関して、条例案の骨子が初めて示され、その詳細が明らかになりました。
条例案の骨子では、入山料は富士宮口・御殿場口・須走口で一律4000円としていて、富士山の運営管理や安全対策、環境保全のために使用するということです。また、夜間の通行規制に関しては、午後2時から翌日午前3時までで3つのルートで統一するということです。ただ、夜間規制に関しては、山小屋の宿泊予約があれば入山を可能としていて、このほか入山の条件としては、ルール・マナーの事前学習を修了していることと定めています。委員からは、入山料の料金に関しては検討されていた5000円にすべきではないかという指摘があがりました。
( ふじのくに県民クラブ 鈴木 唯記子 議員)
「将来の安全性の担保、保全の担保、そういったことをしっかり検討していくためにも、今後の、先も、しっかりと考えた金額設定として個人的には、やはり5000円というのはしっかり検討するべきではないか」
これに対し、県側は、地方自治法上の「手数料」として徴収することから、経費を換算して定める必要があると答えました。
(県の担当者)
「具体的に必要な経費は約4億円、対象となる登山者を10万人と見込んでいて、そういった中で4000円と設定した」「入山料が高額になるほど登山者の減少が進む可能性もある。観光面に及ぼす影響も考慮する必要があると考えている」
県では、13日からパブリックコメントを集め、意見を反映して1月中に条例案を固め、2月の県議会定例会に提出する方針だということです。
一方、建設委員会では、県が浜松市に整備する新野球場計画について、県と市が、利活用の方法、費用負担などについて議論を進めるため、1月、新たな協議会を設置する方針が示されました。新野球場は、県が浜松市中央区の遠州灘海浜公園・篠原地区に整備する予定で、県はこれまでに、基本計画として、規模やコストが異なるドーム型と屋外型の3案を提示しています。また、6月の県議会で、知事は、新たに協議会の設置について発言していました。
(鈴木知事)
「今後、公園を含む全体的な利活用の構想として、野球場を含む周辺のまちづくりやにぎわい創出、県と浜松市の役割分担、民間活力の活用などについて、新たな協議会を設置し、改めてしっかりと検討してまいります」
そして、13日の建設委員会で、新たな協議会の設置は年明け1月中を目指し、メンバーについては、副知事が会長、浜松副市長が副会長となり、県と市の関係部局長で構成することで調整していることが明らかになりました。協議会では、公園全体の利活用の構想、野球場の最適案、県と市、民間の役割分担や費用負担などについて議論し、民間ノウハウを活用し、財政負担を軽減していく方針だということです。
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