静岡県内初のプロ野球球団として初めてのシーズンを終えた「くふうハヤテベンチャーズ静岡」。ゼロからのスタートを切った球団の成果と今後の課題とは。
(観客)
「わくわくしています」
(観客)
「プロ野球ができるからどんなものかなと見てみたいなと」
2024年、静岡県内初のプロ野球球団が誕生。その名も「くふうハヤテベンチャーズ静岡」。参入が認められてから開幕までの期間は、たったの4か月。その間に選手を集め、練習用のボールを購入し、まさにゼロからの球団づくりを行いました。
しかし、2軍への参入とはいえプロ野球チームの壁は高く、シーズン120試合を終え28勝84敗8分と、ウエスタンリーグの6チーム中ダントツの最下位。それでも、最終戦では開幕戦の約1.5倍、2355人の観客が訪れるなど、着実にファンは増えています。その一方で、番組が実施した視聴者アンケートでは。
「くふうハヤテ」について「興味がある」と答えた人は41%でしたが、「興味はない」は42%。「くふうハヤテを知らない」という人も11%いました。「興味はない」という理由については、「何を目標にしているか、いまいちわからない」や「2軍だけの意味がよくわからない」という回答もありました。この結果について球団の池田社長は…。
(くふうハヤテベンチャーズ静岡 池田 省吾 球団社長 )
「チームの認知度も低いので、何のために応援するのかということを含め理解いただけたり、いただけなかったり、地域のみなさんに受け入れられるようなチームを作りたい」
チームの目標は「育成・再生・勝利」。一軍のある球団で活躍でできる選手を輩出することが目標になっています。その成果は、1年目からも少しずつ出始めています。早川太貴投手が阪神から育成3位指名受け、チーム初となる、ドラフトでのプロ野球12球団入りを果たしました。
選手の育成とともに力を入れているのが、地域への貢献です。小学生を対象に、県内全域で野球教室を開催したり、小学6年生を中心とした「くふうハヤテ」のジュニアチームを結成。26日開幕したNPB12球団のジュニアチームと戦う大会に出場するなど、全国トップレベルの選手たちと戦うチャンスが広がっています。
11月には、清水駅前でイベントも行い多くのファンの姿が。
(ファン)
「すごく感謝しています。身近に選手の活躍も見られて」
(ファン)
「試合も結構いい試合が多くて楽しかった。選手との距離も近いと感じる」
球団誘致を進めてきた静岡市は…。
(静岡市プロ野球球団連携推進室 山野井 伸吾 室長)
「市民の生活文化向上や経済活性化を成し得るポテンシャルを持っている。魅力や価値を活かして、地域の方々と一緒にまちづくりを図る存在になっていただきたいと思っている」
しかし、まだまだ課題も山積みです。プロ野球2軍で1年間に必要な資金は5億~8億円とされますが、球団職員は8人しかおらず、資金集めにも苦労しました。
(くふうハヤテベンチャーズ静岡 池田 省吾 球団社長 )
「試合運営が思ったより規模が大きいNPBになると警備体制すごい神経 全然人数が足りなくなる」 「(試合と)同時進行で集客をやったりスポンサーを探したりということをやっていたので、本当に難しかった」
安定した球団運営で地域に貢献できるように、現在は15社のスポンサーを、来季中には50社に増やしたいといいます。
(くふうハヤテベンチャーズ静岡 池田 省吾 球団社長 )
「育成して再生して選手がセ・パに戻る行くチームなので未来のスターを推していただき、推しのチームだという風に思っていただき、ぜひ球場に来て応援いただきたいと思います」
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