21日、アメリカのトランプ大統領が就任し、“トランプ劇場”の第二幕が幕を開けました。
(ランプ大統領)
「アメリカの黄金時代が今まさに始まる。とてもシンプルに私はアメリカファーストで行く」
トランプ大統領の就任を受けて、21日、石破首相は。
(石破首相)
「MAKE AMERICA GREAT AGAINそのものだったと思う」「いままで選挙戦においてトランプ氏が語ってきたこと、それがそのまま演説になったという感じが強くした」
また、日米首脳会談については、「それほど時間はかからず、日にちは決まる」と話し…。
(石破首相)
「岩屋外相が就任式に参加し」「私の訪米に向けた“地ならし”を行ってくれております」
アメリカを訪れ、21日、就任式に出席した岩屋外相。22日は、新政権で新たに就任した、ルビオ国務長官と初めての外相会談を行いました。会談では、日米同盟を新たな高みに引き上げ、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、緊密に協力していくことで一致したということです。
(岩屋外相)
「今回、就任式に招待いただいたことは、トランプ新政権が日米関係を重視しているということの表れだと受け止めている」「かつてなく強固になった日米関係を一層強化していくべく、引き続き日米間で緊密に連携していきたい」
一方、日本企業からも動きが。トランプ大統領とともに会見に臨んだのは、「ソフトバンクグループ」の「孫正義会長」。「ソフトバンクグループ」など民間企業3社が、アメリカでのAIの開発事業に、今後4年間で日本円で約78兆円を投資すると発表したのです。
(トランプ大統領)
「史上最大規模のAIインフラプロジェクトは、全て、ここアメリカで起こる」
(ソフトバンクグループ 孫 正義 会長)
「これからはゴールデンエイジ(黄金の時代)だという話をしました」
外交や安全保障に詳しい「キヤノングローバル戦略研究所」の峯村健司さんは、トランプ新政権のスタート、そして日本への影響をどう見たのでしょうか…?
(キヤノングローバル戦略研究所 峯村 健司さん)
「聴衆がいる中で、バンバン大統領令のサインするのは、まず、見たことがない。トランプ氏が今回やったことはバイデン政権を反対する。否定することを派手に有権者にみせるというパフォーマンス的要素がひとつ。もうひとつで言うと、アメリカファースト、アメリカを大事にするという所に特化したものを優先的にやってるなという風に感じた」
また、関税についてトランプ大統領は、21日、カナダとメキシコに25%を課すことや、22日は、中国に10%の追加関税を検討していると明らかにしましたが、現状、日本への言及がないことについては…。
(キヤノングローバル戦略研究所 峯村 健司さん)
「日本が言われていない。これは、いまのところいいと思う。特にトランプ氏にターゲットにされると結構大変」「日本は、アメリカに対する貿易黒字がある。アメリカから見るとトランプ大統領が一番大嫌いな貿易赤字があるということろから(今後)関税のターゲットにされかねない」
一方、峯村さんが懸念するのが防衛費増加への圧力です。
(キヤノングローバル戦略研究所 峯村 健司さん)
「トランプ氏の側近の知り合いが何人かいるのですが、彼らとのやり取りをしている中で感じるのは、日本に対しては防衛費、いまの(GDP比)1%ちょっとは少ないだろうと、27年までに2%は遅いと。3%4%上げろというプレッシャーは強まるだろうと思います」「基本的にトランプ大統領は同盟国はただ乗りしていると、アメリカばかり損していると思っている、本当は違うんですよ。日本も相当負担しているので、うまく言わないといけないんですけど」
その上で、今後、同盟国が厳しい立場に追われるのではないかと危惧しています。
(キヤノングローバル戦略研究所 峯村 健司さん)
「これまで、同盟国は仲良しなわけですよね。同盟国は特別扱いしていたが、トランプ大統領は特別扱いしませんよというところ。むしろ、同盟国に対する不満が強い。なんで俺たちがお前らを守っているんだというのがトランプ大統領の基本的な思想。同盟国として同盟の意義は何かを分かりやすく説明できるかどうか。WinWinだということを言えるかどうか。ここが、同盟国でも生き残れる国と、生き残れない国が分かれてくると思う」
日本とアメリカの関係はこれからどうなっていくのか。石破政権の外交力が求められます。
この記事の動画はこちらから再生できます