一家4人が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で、無罪が確定した袴田巌さんを支援してきた団体が、1月25日に解散しました。
(袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会 山崎 俊樹 事務局長)
「袴田さんは完全無罪。袴田さんを救援する目的は達成した。これ以上、同じ目的で活動はできない」
1966年、旧清水市で一家4人が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で無罪が確定した袴田巌さん。この会は袴田さんは無罪だと主張し長年支援し続けてきた支援者の会です。無罪が確定したことから、この日の集会をもって解散しました。冒頭、巌さんの姉・ひで子さんから感謝の言葉が…。
(袴田 巌さんの姉・ひで子さん)
「57年間闘ってきたことが実を結び、再審無罪になりました。本当に、皆さま、ありがとうございました」
袴田さんの再審無罪には、支援者の力が必要不可欠でした。
裁判の最大の争点とされた「5点の衣類」。支援者らは、衣類についた血痕の色に着目し、みそに1年以上漬かった血痕の色の変化を、弁護団と共にみそ漬け実験を行って検証。これが新証拠となり無罪判決の決め手の一つとなりました。
(袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会 山崎 俊樹 事務局長)
「新証拠はといったら再現実験以外にない」「弁護団の助手のような形で、実験やいろいろなことを互いの信頼関係の中で作り上げたことが、勝利を招いた大きな要因の一つ」
集会には、福井市の女子中学生殺人事件で再審が確定し、2025年3月に初公判が開かれる予定の前川彰司さんが講演に訪れました。袴田さん以外にも再審となる人がいる中、再審制度による審理の長期化が課題となっています。
(袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会 山崎 俊樹 事務局長)
「やはり、再審法改正 再審請求してから43年、こんな長い裁判はやりたくない。私にとってみれば、やらなければならないことがほかにもいっぱいある。それにまい進していきたい」
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