中国では、2月4日まで、春節による8連休の大型連休となり、静岡県内の観光スポットも多くの中国人観光客でにぎわいました。みなさん、静岡ではどのような滞在を楽しんだのでしょうか。
中国では、2月4日まで旧正月の「春節」にあわせた8連休。過去最多となる、延べ90億人が旅行や帰省で移動する見通しで、海外旅行に行く人も多い中、静岡へ観光にやってくる中国人旅行客も。一体、どのようなスポットを訪れているのでしょうか。
これは、裾野市の富士山2合目にあるスノーパーク「イエティ」。ウィンタースポーツ真っ盛りの今多くの中国人観光客の姿が。
(坂井 太一 記者)
「大型の観光バスが到着しました。続々と中国人観光客、バスから降りてきます」
(中国人観光客)
『中国から来ました』
(中国人観光客)
『私が住んでいるのは中国・南部なので、雪はほとんど降りません。だから、雪の景色を見るために、ここに来たかった』
(中国人観光客)
「美しい景色を見るために来ました。それから、日本のアイスクリームや薬を買いに来ました」
みなさんのお目当ては…スキーではなく「そり遊び」。
(坂井 太一 記者)
「そり遊び広場には多くの人が集まっています。そのほとんど が中国人観光客です」
日本での旅行について印象を聞いてみると。
(中国人観光客)
『雪は初めてです』『自分が住んでいるところは雪が降らないので』『本州を6日間旅行して、きょうだけ静岡の温泉旅館に泊まります』
(中国人観光客)
『きょうはいい天気で、富士山もとてもきれいで楽しいです』『中国で雪を見たことはありますが、日本で見るのは初めてです。雪がとてもきれいで感動しました』
(中国人観光客)
『雪遊びも楽しかった。そりも楽しかった』
富士山をバックに一面に広がるの雪。中国人観光客は日本の綺麗な雪に心を奪われている様子でした。ちなみに、この日来た団体バス68台のうち、中国人観光客の団体バスはなんと56台。人数で見ると、外国人の団体客1688人の内1325人が中国人というのです。「イエティ」では、ふだんから中国語を話せるスタッフがいますが春節に合わせ増員したといいます。
(スノーパークイエティ 羽田 昌史 マネジャー)
「10日くらい前、1月19日くらいからかなり増えています」「毎年、春節の時期には、お客様に来ていただいているのはいつものことですが、コロナ禍で減っていたので、それが戻って来てくれて いるので、単純にうれしいです」「普段とは違う大変さもあるので、スタッフを教育しながら、増員しながら対応している状況です」
一方、中国のSNSで“映えスポット”として話題となり1年を通して中国人旅行客に人気の伊東市にある「大室山」では…。
(日吉 勇人 記者)
「ごらんのように、山頂へ向かうリフト乗り場には長蛇の列ができています」
さらに、頂上へ行くと、売店の横にはたくさんの中国人観光客の姿が。この春節に合わせ、売店では中国語の案内看板を設置しました。
さらに、リフトのアナウンスも中国語が流れます。
(大室山登山リフト 森江 英和さん)
「日増しに増えてきているので、かなり忙しくなってきている」「山頂の売店では、『三福だんご』というお団子が一番の売れ筋。量的に、かなり出ている」「春節に入って、お客様が増えると同時に、同じくらい売り上げが上がってきている」
ここまで大室山が人気のワケは、ここの景色が、アニメ映画「君の名は。」のシーンに似ていると話題になったからで、中国人観光客も、この景色を見ることができ満足気です。
(中国人観光客)
『日本に来るのは4回目』『アニメでこの場所を知りました』『大室山に来られて幸せです』『また来ます』
(中国人観光客)
『日本に来たのは5回か6回くらい』『この後は、シャボテン動物公園に行って、カピバラの温泉を見る予定です』
中国人観光客の姿は温泉街にも。2月2日の日曜日、修善寺温泉では…
(中国人観光客)
『温泉も、とてもいいですね。行こうと思っています』
(中国人観光客)
『日本の食べ物が好きで食べに来ました。特にすし、ラーメン、すき焼き』
(中国人観光客)
『日本酒もおいしい』
さらに、温泉旅館に行ってみると、大きなキャリーケースを持った中国人観光客が。ここ最近は、訪れるだけなく、静岡で宿泊をする中国人観光客が増えているというのです。普段の宿泊客は日本人が多い中、なんと、この土日は9割以上が中国人観光客。この家族は、伊豆を巡りロープウェイから望む絶景や足湯などを楽しんできたそうで…。
(中国人宿泊客)
Q.この旅館はどうでしたか?
『日本式の旅館と雰囲気でとても気に入りました』
Q.旅館で何を楽しみに?
『温泉と朝ごはんです』
Q.日本の料理はどうでしたか?
『味も素晴らしいし、すごく鮮やかで綺麗で、日本料理はおいしかったです』
温泉はもちろん、こだわりの詰まった本場の「和食」が食べられるかが、中国人観光客の宿泊先選びのポイントになっているようです。
(修善寺離れ宿 鬼の栖 統括マネジャー 木部 光成さん)
「日本の懐石料理を体験するというのが第一の目的。食べられない物もあるが、それにチャレンジしたいということで、こういう旅館を選んでくれています」
一時期の「爆買い」から「体験型」へと、中国人観光客が日本へ来る目的も大きく変化する中、静岡の豊富な観光資源をどう生かしてPRするかが新たなチャンス獲得につながっていきそうです。
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