アメリカ航空宇宙局(NASA)は12月6日(日本時間・以下同様)、無人飛行試験中の新型宇宙船「Orion(オリオン、オライオン)」を地球へ帰還させるための最後の重要な軌道修正噴射が完了したと発表しました。オリオン宇宙船の帰還まで1週間を切り、ミッションは終盤を迎えています。
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オリオン宇宙船は月面探査計画「アルテミス」や、将来の火星探査も想定してNASAが開発した有人宇宙船です。NASAは「アルテミス1」ミッションで無人飛行試験を行うために、2022年11月16日に新型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」初号機でオリオンを打ち上げました。
オリオン宇宙船は11月21日に月の裏側で月面に約81マイル(約130km)まで接近して軌道を変更した後、11月26日にはDRO(Distant Retrograde Orbit、遠方逆行軌道)と呼ばれる月の公転方向に逆行するような周回軌道に到着。NASAは深宇宙環境でオリオン宇宙船の各種点検を行った後、12月2日にエンジン噴射を実施して、オリオン宇宙船をDROから離脱させました。
NASAはオリオン宇宙船が2022年12月6日1時43分に月面に80.6マイル(約130km)まで再び接近するタイミングに合わせて、3分27秒間のエンジン噴射を実施しました。月の重力とエンジン噴射で軌道を修正したオリオン宇宙船は地球に向かっています。大気圏に再突入したオリオン宇宙船のクルーモジュールは、6日後の2022年12月12日2時40分に米国カリフォルニア州沖合の太平洋上に着水する予定です。
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Image Credit: NASA NASA - Artemis (NASA Blogs)文/sorae編集部