株式会社ispaceとカナダのCanadensys Aerospace社は12月14日、同社の月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)に搭載されているカメラで撮影した画像を新たに公開しました。
【特集】月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1
冒頭に掲載した画像は、HAKUTO-Rミッション1のペイロードとしてランダーに搭載されているCanadensys社のカメラの1つを使って、2022年12月11日(日本時間・以下同様)に撮影された地球です。スペースXの「ファルコン9」ロケットで打ち上げられたランダーがロケットから切り離されてから約2分後に、カメラの点検手順の一環として撮影されました。
Canadensys社のカメラはランダーに複数搭載されていて、360度撮影が可能とされています。同社のカメラは2023年4月に予定されているランダーの月面着陸後、日本の月面探査ロボット「SORA-Q」やアラブ首長国連邦(UAE)の月面探査車「Rashid(ラシード)」が月面に降ろされる様子の撮影などに用いられるということです。
いっぽう、こちらはランダーの天面に搭載されているispaceのカメラで撮影された地球です。ランダーがロケットから切り離されてから約19時間後の12月12日に撮影されました。地球は三日月形に見えており、右下にはランダーの船外に取り付けられているispaceのパートナー企業名を記したプレートが写っています。
ispaceによると、ランダーの状態は引き続き安定していて、打ち上げから3日が経った12月14日16時の時点では地球から約44万km離れた地点を飛行しています。ランダーに搭載されているHAKUTO-Rミッション1の顧客ペイロードは引き続き状態確認が進められており、すべてのペイロードについて作業が終わり次第、3番目のマイルストーンであるSuccess 3「安定した航行状態の確立」が完了する見込みです。
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Image Credit: Canadensys Aerospace Corporation ispace - ispace、宇宙空間においてランダーに搭載したカメラでの撮影、データ取得に成功 Canadensys Aerospace - First in-space image released from Canadensys Aerospace Lunar Imaging System文/sorae編集部