アメリカ航空宇宙局(NASA)は12月22日付で、国際宇宙ステーション(ISS)に合計6基増設予定の新型太陽電池アレイ「iROSA(ISS Roll-out Solar Array)」について、4基目の設置・展開が完了したと発表しました。
巻き取り式の構造が特徴のiROSAは、既存の太陽電池アレイの経年劣化によって低下したISSの発電能力を底上げするために設置が計画されました。サイズは従来よりも小さいものの(1基のサイズはiROSAが18.2m×6m、既存の太陽電池アレイが35.5m×11.6m)、既存の太陽電池アレイに重ねるようにして6基のiROSAが設置されたISSの発電能力は、最大で30パーセント増強されると見込まれています。
ISSでは2021年6月にP6トラスで2基(2B・4Bチャンネル)、2022年12月3日にS6トラスで1基(1Bチャンネル)のiROSAの増設作業が完了しています。今回はNASAのジョシュ・カサダ(Josh Kassada)宇宙飛行士とフランク・ルビオ(Frank Rubio)宇宙飛行士による7時間8分の船外活動によって、新たにP4トラス(4Aチャンネル)へiROSAが設置されました。
なお、P4トラスでのiROSA設置作業は当初12月19日に予定されていましたが、12月15日に冷却材が漏洩したロシアの宇宙船「ソユーズMS-22」の外装検査にロボットアーム「カナダアーム2」が使われることになったため、2日後に延期。12月21日には宇宙ゴミ(スペースデブリ)の接近に備えてISSのデブリ回避マヌーバが行われたため、さらに1日延期された後の船外活動実施となりました。
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Image Credit: NASA TV, NASA, JAXA NASA - Space Station (NASA Blogs)文/sorae編集部