高度約400kmの地球低軌道を周回する国際宇宙ステーション(ISS)では1月20日から21日にかけて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士とアメリカ航空宇宙局(NASA)のニコール・マン(Nicole Mann)宇宙飛行士による2023年最初の船外活動(EVA)が実施されました。
今回の船外活動は、新型太陽電池アレイ「iROSA(ISS Roll-out Solar Array)」を取り付けるための架台の設置を目的に実施されました。iROSAは太陽電池アレイの経年劣化によって低下したISSの発電能力を底上げするために、既存の太陽電池アレイに重ねるようにして設置が進められています。iROSAは2022年12月までに4基が設置済みで、最終的に合計6基が設置される予定です。
2023年1月20日22時14分(日本時間)に船外活動を開始した若田飛行士とマン飛行士はISS右舷側のトラスに向かい、以前の船外活動で着手されていたS6トラス(1Bチャンネル)での残りの作業と、S4トラス(1Aチャンネル)での作業の大半を実施し、1月21日5時35分(日本時間)に7時間21分に渡る船外活動を終えました。両名が取り付け作業を行った2つの架台には、残る2基のiROSAが設置される予定です。
若田飛行士とマン飛行士は有人飛行ミッション「Crew-5(クルー5)」の一員として、2022年10月にスペースXの有人宇宙船クルードラゴン「エンデュランス」に搭乗してISSに向かいました。若田飛行士の宇宙飛行は1996年1月のSTS-72ミッションから数えて5回目で、ISSの長期滞在は2013年11月~2014年5月の第38次/第39次長期滞在に次ぐ2回目。マン飛行士の宇宙飛行は今回が初めてです。なお、若田飛行士とマン飛行士ともに、今回が初めての船外活動でした。
【▲ 若田光一宇宙飛行士とニコール・マン宇宙飛行士による船外活動のライブ配信アーカイブ(英語)】
(Credit: NASA)
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Image Credit: NASA TV, JAXA NASA - Space Station (NASA Blogs)文/sorae編集部