韓国軍合同参謀本部は6月16日付で、2023年5月に北朝鮮が打ち上げた新型ロケットの一部とみられる残骸を回収したと発表し、その写真を公開しました。【2023年6月16日17時】
北朝鮮は軍事偵察衛星「万里鏡(マルリギョン)1号」を搭載した新型ロケット「千里馬(チョルリマ)1型」を日本時間2023年5月31日6時27分に西海(ソヘ)衛星発射場から発射したと、国営の朝鮮中央通信を通じて同日中に明らかにしています。それによると、ロケットは第2段エンジンに異常が生じた結果、黄海(朝鮮西海)に墜落したとされています。
韓国軍合同参謀本部によると、千里馬1型ロケットの一部とみられる残骸は、日本時間2023年6月15日20時50分頃に韓国・於青島から西に200kmの黄海で深さ75mの海底から引き揚げられました。海面に浮上した残骸の表面には「천마(天馬)」という文字が確認できます。また、白とグレーの塗装は朝鮮中央通信が2023年6月1日に掲載した千里馬1型とみられるロケットの中間部分と塗り分け方が一致するように見えます。
韓国メディアの報道によれば、残骸は長さ約12m・直径2~3mで、韓国軍は千里馬1型の第2段の上部と推定しています。また、6月5日には別の海域でも直径2~3mのリング状の物体が回収されたといいます。引き揚げられた残骸は韓国の国防科学研究所に運ばれ、米韓共同で分析が行われる予定です。
韓国軍合同参謀本部によると、韓国軍は他の残骸の捜索と回収を行うために作戦を継続しているということです。
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Image Credit: 韓国軍合同参謀本部 韓国軍合同参謀本部 - 북한 주장 우주발사체 추정 물체 인양 KBSニュース - 韓国軍 北韓の発射体の一部を回収 ロケットの2段目か文/sorae編集部