こちらは「ペガスス座」の方向約1億8400万光年先の渦巻銀河「UGC 11860」です。全体的に少しぼんやりとした印象ですが、明るい中心部から2本の渦巻腕(渦状腕)が緩く巻き付きながら伸びていることがわかります。
欧州宇宙機関(ESA)によると、UGC 11860では9年前の2014年7月に超新星「ASASSN-14dq」が見つかりました。“ASASSN”はオハイオ州立大学が運営する超新星全天自動サーベイ「ASAS-SN(All-Sky Automated Survey for Supernovae)」の望遠鏡で検出されたことを示しています。
この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡」の「広視野カメラ3(WFC3)」で2016年と2020年に取得したデータ(近紫外線・可視光線・近赤外線のフィルターを使用)をもとに作成されました。ハッブル宇宙望遠鏡によるUGC 11860の観測は、ASAS-SNのような“ロボット望遠鏡”で検出された超新星の追跡観測や、超新星爆発とともに終焉を迎える星系についての理解を深める研究の一環として実施されたということです。
冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像として、ESAから2023年7月3日付で公開されています。
Source
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Filippenko, J. D. Lyman ESA/Hubble - Serene Supernova Aftermath文/sorae編集部