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【速報・更新】ロシアの月探査機「ルナ25号」で問題発生 月面に衝突か

sorae.jp 2023年8月20日 8時7分

ロシアの国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)は日本時間8月20日、無人の月探査機「ルナ25号(Luna 25)」で問題が発生し、探査機は失われたとみられると発表しました。ルナ25号による月面着陸は2023年8月21日に実施される予定でした。【2023年8月20日7時/更新:2023年8月20日18時】

【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたロシアの月探査機「ルナ25号」(Credit: Roscosmos)】

ロスコスモスによると、ルナ25号を月面着陸前の軌道へ遷移させるためのエンジン噴射が日本時間2023年8月19日20時10分から飛行計画に従って実施されましたが、日本時間同日20時57分頃に通信が途絶しました。予備解析の結果、実行されたエンジン噴射のパラメータの値が計算上の値から逸脱していたために予定外の軌道に遷移してしまい、ルナ25号は月面に衝突して失われたとみられています(一部のメディアや識者は噴射時間が長すぎた可能性に言及しています)。原因を解明するため、特別委員会による調査が行われるということです。

ルナ25号は旧ソ連時代の1976年に打ち上げられた「ルナ24号」以来となるロシアの月探査機で、日本時間2023年8月11日にボストチヌイ宇宙基地から「ソユーズ2.1b」ロケットで打ち上げられました。探査機には質量分析計やカメラなどが搭載されていて、着陸後は月の土壌(レゴリス)の採取と組成の分析を実施する計画でした。

着陸の主目標地点は月の南極域にあるボグスラフスキー・クレーター(Boguslawsky、直径約95km)の北部で、前述の通り着陸は2023年8月21日に実施される予定でした。日本時間2023年8月16日には月周回軌道への投入に成功しており、翌17日にはルナ25号のカメラで撮影された南極域のゼーマン・クレーター(Zeeman、直径約186km)付近の月面の画像も公開されていました。

【▲ ロシアの月探査機「ルナ25号」のカメラで2023年8月17日に撮影されたゼーマン・クレーター付近の月面(Credit: IKI RAN)】

 

※更新にあわせて記事タイトルと本文を変更しました。

Source

Image Credit: Roskosmos, IKI RAN Roscosmos (Telegram) ロシア宇宙科学研究所(IKI RAN) - ЛУНА-25 RussianSpaceWeb - Luna-Glob mission lifts off

文/sorae編集部

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