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JAXA月探査機「SLIM」着陸降下準備フェーズに移行 1月19日深夜から月着陸運用をライブ配信

sorae.jp 2024年1月15日 11時47分

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月15日、小型月着陸実証機「SLIM」の運用が着陸降下準備フェーズに移行したことを明らかにしました。SLIMは早ければ日本時間2024年1月20日未明に月着陸を実施する予定です。【最終更新:2024年1月15日11時台】

【▲ 月周回軌道に到着した小型月着陸実証機「SLIM」の想像図(Credit: JAXA)】

月面へのピンポイント着陸技術を実証するために開発されたSLIMは、JAXAのX線分光撮像衛星「XRISM」とともに「H-IIA」ロケット47号機に相乗りする形で、2023年9月7日に種子島宇宙センターから打ち上げられました。打ち上げから約1か月後の2023年10月4日には地球を公転する月の重力を利用して軌道を変更する月スイングバイを実施。それから2か月半後の日本時間2023年12月25日16時51分、SLIMは月の北極と南極の上空を通過する高度約600km×約4000km、周期約6.4時間の極軌道に投入されました。

関連記事:【速報】JAXAの月探査機「SLIM」月周回軌道投入成功 2024年1月20日に月着陸へ(2023年12月25日)

JAXAによると、SLIMの月周回軌道投入後の運用状況や今後の計画を踏まえて、2024年1月10日に着陸降下準備フェーズへ移行することが決定。遠月点(軌道上で月から最も遠ざかる点)を低下させるためのマヌーバ(姿勢や軌道の制御)が日本時間2024年1月14日17時32分に実施され、SLIMは予定通り高度約600kmの円軌道に投入されました。機体の状態は正常で、今後は着陸に備えて2024年1月19日に近月点(軌道上で月に最も近付く点)を高度15kmまで低下させる予定だということです。

【▲ SLIMに搭載されているマルチバンド分光カメラ(MBC)による観測のイメージ図(Credit: JAXA)】

SLIMの着陸予定地点は神酒(みき)の海付近にあるシオリ・クレーター(Shioli、直径約300m)の近くです。月着陸の目標日時は日本時間2024年1月20日0時20分頃で、同日0時0分頃に着陸降下が開始される予定です。着陸後はSLIMに搭載されている「マルチバンド分光カメラ(MBC)」による岩石の組成測定や、着陸直前に分離された小型の探査ロボット「LEV-1」および「LEV-2(愛称:SORA-Q)」による画像取得などが行われることになっています。SLIMについて詳しくは以下の関連記事もご覧下さい。

関連記事:JAXAの月探査機「SLIM」2024年1月20日に月着陸へ 成功すれば日本初(2023年12月6日)

なお、JAXAはSLIMの月着陸運用と記者会見の様子をYouTubeの公式チャンネルにて日本時間2024年1月19日23時からライブ配信するということです(URL: https://www.youtube.com/watch?v=Udh6kvjZYC8)。SLIMの月着陸まであと4日余り、日本初の月着陸成功を心から祈ります!

【▲ 小型月着陸実証機SLIM ピンポイント月着陸ライブ・記者会見(JAXA公式チャンネル、日本時間2024年1月19日23時から)】

 

Source

JAXA - 小型月着陸実証機(SLIM)の着陸降下準備フェーズへの移行について JAXA - 小型月着陸実証機SLIM ピンポイント月着陸ライブ・記者会見(YouTube)

文/sorae編集部

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