こちらは「ペルセウス座」の方向約3000万光年先の渦巻銀河「NGC 1058」です。地球に対しては正面を向けた位置関係にあり、明るい中心部分を取り囲む青い渦巻腕(渦状腕)や、活発な星形成活動が起きていることを示す赤い星形成領域が渦巻腕に沿うようにして分布している様子がよくわかります。
画像を公開した米国科学財団(NSF)の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)によると、NGC 1058ではこの60年余りの間に「SN 1961V」「SN 1969L」「SN 2007gr」と呼ばれる3つの超新星が見つかっています。
1969年12月に見つかったSN 1969Lと2007年8月に見つかったSN 2007grは、どちらも太陽の8倍以上重い大質量の恒星が引き起こすタイプの爆発だったとみられています(それぞれII型とIb/Ic型)。一方、1961年12月に見つかったSN 1961Vは爆発の仕組みがまだ理解されておらず、謎に包まれているため、超新星爆発ではなかった可能性を指摘する研究者もいるといいます。
この画像はハワイのマウナケア山にあるジェミニ天文台の「ジェミニ北望遠鏡」で取得した観測データをもとに作成されたもので、NOIRLabの“今週の画像”として2024年1月17日付で公開されています。
Source
NOIRLab - Hidden Among Supernovae文/sorae編集部