実業家の前澤友作さんは2024年6月1日、同氏の宇宙プロジェクト「dearMoon」の中止を発表しました。【最終更新:2024年6月4日14時台】
dearMoonは民間人初の月周回飛行を行うとしていたプロジェクトで、アメリカの民間宇宙企業SpaceX(スペースX)が開発中の大型宇宙船「Starship(スターシップ)」を使用して地球から月周辺まで往復約1週間の有人飛行を行う予定でした。前澤さんは同行するクルー8名を2021年に募集し、2022年12月にメインクルー8名とバックアップクルー2名の合計10名が発表されています。同プロジェクトの月周回飛行は2023年に実施する予定とされていました。
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中止の理由についてdearMoonの発表では、開発段階にあるStarshipの「2023年内の打上げを目指してSpaceX社と調整」を行ってきたものの「2023年内にローンチすることは叶わず、また近い将来における実現の見通しも不明瞭」であることから、プロジェクトを中止することになったと述べられています。
また、前澤さんはXへのポストで「このままでは僕自身の人生計画が立てられないし、誘ったクルーをこれ以上お待たせし続けるのも申し訳ないので、いろいろと悩みましたがこのタイミングでキャンセルすることにしました」とコメントしています。
dearMoon中止の件。2018年に契約した時、2023年末までに月に飛べるってことでした。実現しなかったのは仕方ないとしても、今の時点になってもいつ飛べるのかの展望が全く出ていません。このままでは僕自身の人生計画が立てられないし、誘ったクルーをこれ以上お待たせし続けるのも申し訳ないので、いろ…
— 前澤友作 (@yousuck2020) June 1, 2024
Source
dearMoon – プロジェクト中止のお知らせ文・編集/sorae編集部