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見えるかにゃ? “さそり座”の「猫の足星雲」 X線宇宙望遠鏡チャンドラの打ち上げ25周年記念画像から

sorae.jp 2024年8月2日 11時56分

こちらは「さそり座(蠍座)」の方向約4370光年先の輝線星雲「NGC 6334」です。この画像では少しわかりにくいかもしれませんが、猫の前足を思わせる姿をしていることから、海外では「The Cat's Paw Nebula(猫の足星雲)」の愛称で親しまれています。

【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成された輝線星雲「NGC 6334(猫の足星雲)」の画像。チャンドラの観測データ(紫)の他に、チリのラ・シヤ天文台にあるMPG/ESO 2.2m望遠鏡の観測データ(赤、緑、青)と、NASAが2020年1月まで運用していた赤外線宇宙望遠鏡「Spitzer(スピッツァー)」の観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/SAO/CXC; Optical and H-alpha: ESO/MPG; Infrared: NASA/JPL-CalTech/Spitzer; Image Processing: J. Major)】

輝線星雲は若い大質量星から放射された紫外線によって電離した水素ガスが光を放っている星雲で、HII(エイチツー)領域とも呼ばれています。こうした領域はガスと塵(ダスト)を材料に星が形成される星形成領域であり、新たな星が誕生する現場であることから“星のゆりかご”と呼ばれることもあります。

この画像は、アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して公開された25天体の画像のうちの1つです。X線は人間には見えない波長の電磁波ですが、ここではチャンドラの観測データは紫色で着色されており、若い星の集団が存在する場所を示しています。また、この画像はチャンドラの観測データに加えてチリのラ・シヤ天文台にあるMPG/ESO 2.2m望遠鏡の観測データ(赤、緑、青)と、NASAが2020年1月まで運用していた赤外線宇宙望遠鏡「Spitzer(スピッツァー)」の観測データ(赤、緑、青)も使用して作成されました。

チャンドラの打ち上げ25周年を記念して作成されたNGC 6334の画像は、NASAやチャンドラを運用するスミソニアン天体物理観測所のチャンドラX線センター(CXC)から2024年7月22日付で公開されています。

 

Source

NASA - 25 Images to Celebrate NASA’s Chandra 25th Anniversary CXC - 25 Images for Chandra’s 25th: 25 Images to Celebrate!

文・編集/sorae編集部

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