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ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した小マゼラン雲の散開星団「NGC 346」

sorae.jp 2024年8月30日 21時56分

こちらは天の川銀河の衛星銀河(伴銀河)のひとつ「小マゼラン雲(Small Magellanic Cloud: SMC、小マゼラン銀河とも)」にある約21万光年先の散開星団「NGC 346」です。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(WFC3)で撮影された小マゼラン雲の散開星団「NGC 346」(Credit: NASA, ESA, and C. Murray (Space Telescope Science Institute); Image Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America))】

NGC 346では高温の若い大質量星数十個が輝きを放っています。その力強い放射によって周囲のガスや塵が侵食された結果、星団の周囲に広がる輝線星雲「N66」が形作られたと考えられています。

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータを使って作成されています。WFC3によるNGC 346の観測は、星形成がどのようにして星間物質に影響を及ぼすのかをより深く理解するための研究の一環として実施されました。

なお、ハッブル宇宙望遠鏡が観測したNGC 346の画像は以前にも「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」のデータを使用したものが公開されていますが、冒頭の画像では可視光線に加えて紫外線の観測データも使用されているということです。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された散開星団「NGC 346」(右上)と、NGC 346の位置を示した小マゼラン雲の全体像(左下)(Credit: NASA, ESA, C. Murray (Space Telescope Science Institute), and ESO/VISTA VMC; Image Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America))】 【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(WFC3、右)と掃天観測用高性能カメラ(ACS、左)で撮影された小マゼラン雲の散開星団「NGC 346」を比較した図(Credit: NASA, ESA, A. James (STScI), and C. Murray (Space Telescope Science Institute); Image Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America))】

冒頭の画像は2024年8月26日付でNASAから公開されています。

 

Source

NASA - Hubble Captures Unique Ultraviolet View of a Spectacular Star Cluster

文・編集/sorae編集部

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