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ボーイング新型宇宙船「スターライナー」早ければ9月7日にISSから無人で帰還へ

sorae.jp 2024年8月31日 11時44分

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年8月29日付で、Boeing(ボーイング)の新型宇宙船「Starliner(スターライナー)」による有人宇宙飛行ミッション「Crew Flight Test(CFT)」について、審査の結果、日本時間2024年9月7日7時4分に国際宇宙ステーション(ISS)を離れて地球に帰還させる計画が承認されたことを発表しました。

NASAによると、ISSを離れて大気圏に再突入したStarlinerは日本時間同日13時3分頃にアメリカ・ニューメキシコ州のホワイトサンズ宇宙港に着陸する予定です。ISSを離れるタイミングは天候条件や準備状況次第で変更される可能性があります。なお、後述の通りCFTのStarlinerは宇宙飛行士を乗せずに無人で帰還することがすでに決定しています。

【▲ SpaceXのCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船の窓越しに撮影されたBoeingのStarliner(スターライナー)宇宙船。2024年7月3日撮影(Credit: NASA)】

StarlinerはSpaceX(スペースX)の宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」とともにNASAのCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船です。これまでに2回の無人飛行試験が実施されており、今回のCFTミッションは開発の最終段階となる有人飛行試験の位置付けです。

アメリカ・フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から日本時間2024年6月5日に打ち上げられたStarlinerは、日本時間同年6月7日にISSへドッキングすることに成功。Starlinerに搭乗していたNASAのBarry Wilmore宇宙飛行士とSunita Williams宇宙飛行士はISSに滞在している第71次長期滞在クルー7名との合流を果たしました。

当初の予定ではCFTの2名のクルーはISSに8~10日間滞在する予定でしたが、打ち上げからISS到着までの間にStarlinerのサービスモジュールに組み込まれている姿勢制御システム(RCS)で打ち上げ前にも確認されていたヘリウム漏れや一部のスラスターが使用できない問題が発生。宇宙と地上でのテストやデータの収集と評価などを行い検討した結果、NASAはCFTのStarlinerをクルーが搭乗しない無人の状態で地球へ帰還させる決定を下しました。

また、Wilmore宇宙飛行士とWilliams宇宙飛行士は第71次/第72次長期滞在クルーの正式な一員として2025年2月まで滞在し、Crew DragonによるNASAの有人宇宙飛行ミッション「Crew-9」で帰還することも発表されています。

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【▲ 参考画像:2022年5月の無人飛行試験「OFT-2」でホワイトサンズ宇宙港に着陸するStarliner宇宙船(Credit: NASA/Bill Ingalls)】

 

Source

NASA - NASA, Boeing Teams “Go” for Starliner Uncrewed Return

文・編集/sorae編集部

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