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日本が月面探査用に開発中のローバーはスターシップで月へ NASAが方針表明

sorae.jp 2024年11月27日 10時37分

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年11月19日付で、アメリカが主導する有人月探査計画「Artemis(アルテミス)」で月面に貨物を輸送する着陸船の開発について、同計画の有人月着陸船「Human Landing System(HLS: 有人着陸システム)」の開発を担当する企業としてすでに選定されているアメリカの民間企業SpaceX(スペースX)とBlue Origin(ブルー・オリジン)に対して、既存の契約下で追加業務を割り当てる方針であることを発表しました。

日本が開発する与圧ローバーはStarshipの貨物輸送バージョンで月面へ

発表によると、「large cargo lander(大型貨物着陸船)」と呼ばれる貨物輸送用の着陸船は12~15トンのペイロード(搭載物)を月面に輸送する能力を備えます。NASAはSpaceXとBlue Originの両社に対して2025年初頭に最初の提案依頼書(RFP)を発行する予定だと述べています。

SpaceXの貨物輸送用着陸船は現在同社が開発中の「Starship(スターシップ)」をベースに開発され、宇宙航空研究開発機構(JAXA)がトヨタ自動車と開発を進めている与圧ローバーを2032会計年度以降に月面へ輸送することが予定されています。

【▲ SpaceX(スペースX)による有人月着陸船の貨物輸送用バリエーションのコンセプト(Credit: SpaceX)】 【▲ 参考画像:アルテミス計画で日本が提供する予定の与圧ローバーのモデル。宇宙航空研究開発機構(JAXA)ワシントン駐在員事務所にてアメリカの現地時間2024年4月10日撮影(Credit: NASA/Bill Ingalls)】

「LUNAR CRUISER(ルナクルーザー)」の愛称で呼ばれる与圧ローバーは4畳半ほどの与圧式キャビンを備えた“走る月面基地”あるいは“月面のキャンピングカー”として機能するもので、月面を移動しながら探査するための研究設備としての機能だけでなく、2名の宇宙飛行士の生活を最大30日間にわたって支える居住設備としての機能も与えられます。

また、Blue Originの貨物輸送用着陸船は2033会計年度以降に月面居住棟を輸送する予定だということです。

【▲ Blue Origin(ブルー・オリジン)による有人月着陸船の貨物輸送用バリエーションのコンセプト(Credit: Blue Origin)】

冒頭でも触れた通り、NASAはアルテミス計画のHLS開発を担当する企業として2021年4月にSpaceXを、2023年5月にBlue Originを選定したことを発表しています。SpaceXが開発する「Starship HLS」は同計画最初の有人月面着陸が行われる「Artemis III(アルテミス3)」ミッションとその次の「Artemis IV(アルテミス4)」ミッションで、Blue Originが開発する「Blue Moon(ブルームーン)」は「Artemis V(アルテミス5)」ミッションで使用される予定です。

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Source

NASA - NASA Plans to Assign Missions for Two Future Artemis Cargo Landers

文・編集/sorae編集部

#NASA #アルテミス計画 #スペースX #ブルーオリジン

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