こちらは「うお座(魚座)」の方向約1億光年先の楕円銀河「NGC 474」です。楕円銀河といえば一般的に渦巻腕(渦状腕)のような目立つ構造がみられない銀河ですが、NGC 474は幾重ものシェル(殻)構造や、細長く伸びた尾のような構造が同心円状に広がっていることがわかります。
画像を公開した国立天文台(NAOJ)によると、NGC 474の外見を特徴付けているこうした構造は、観測されている状態から数億年前に矮小銀河と衝突・合体したことで形成されたと考えられています。
冒頭の画像は国立天文台ハワイ観測所の「すばる望遠鏡」に設置されている超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(HSC、ハイパー・シュプリーム・カム)」を使って撮影されたもので、国立天文台から2025年1月2日付で公開されています。
宇宙の偶然が生んだ光景:NGC 4496の双子銀河(2025年1月2日) すばる望遠鏡が撮影 3重のリング構造を持つ“みずがめ座”の銀河(2024年11月21日)
Source
NAOJ - 衝突銀河 NGC 474文・編集/sorae編集部