水星や地球、火星は表面が岩石からできているので「地球型惑星」と呼ばれることがあります。そういう意味でもこれらの惑星は仲間なのですが、新たな研究によると水星は地球と同じように地殻運動があり、惑星自身が収縮しているというのです。
水星は2004年に打ち上げられたNASAの探査機「メッセンジャー」により、徐々にその活動が明らかになりつつあります。また同探査機は水星にて高さ3km、長さ1,000kmの断層などを観察。このような断層は地球と同じように、岩石(地殻)の移動によって形成されたものです。
以前、このような断層は加熱と冷却をくり返す水星の温度変化によってできたものだと思われていました。しかしメッセンジャーが長さ10kmほどの小さな断層を観測した結果、それらはたったの5000万年前に形成されたことがわかります。そして、そのような断層は水星の冷却と収縮によってできたものだと発表されたのです。
ワシントンの研究機関のThomas Watters氏は、「これらの断層は地震性の活動によってできたものです。おそらく水星にも震度5以上の地震が存在し、惑星に斜面を作り出しているのでしょう」と語っています。
ただし、なぜ水星のように小さな惑星が冷めきっていないのかなど、今回の発表にはまだよくわからない点もあります。このような疑問についても、今後研究が進められることでしょう。
Image Credit: NASA
■Mercuryquakes May Currently Shake Up the Tiny Planet
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