ドローンといえば昔から軍事用途としての研究が進められていましたが、ISIS(イラク・シリア・イスラム国)はより手近な手法を採用したようです。The New York Timesの報道によると、ISISが改造を施した商業用ドローンによって2名の兵士が死亡しました。
報道によれば、ISISはドローンに爆発物を結びつけて飛行させていました。このドローンが北イラクにて捕獲され、前哨部隊によって分解作業が行われたのですがその途中で爆発。2人のクルド人兵士が命を落としました。また、フランス特殊部隊の隊員も2人が怪我を負ったとしています。
ISISは以前より、安価なドローンを偵察用に利用していました。さらに、先月にはISISが爆発物を仕掛けたドローンを最低2回は試験していた、という報道もあります。そして現在、イラクの司令官は「ドローンのような飛行物体による爆発攻撃の危険性」を警告しているのです。
ドローンは以前から監視や偵察用途に利用されていましたが、そのまま爆発物を搭載して敵部隊を攻撃させる…といった用途も、多くの人が想定していました。安価で機動力の高いドローンは今後、市街戦などにおいて大きな脅威となるでしょう。ドローン業界では「ドローンを捕獲する技術(あるいはドローン)」もさまざま開発されていますが、今後はそれらの技術の軍事転用もありそうです。
Image Credit: zerohedge.com
■ISIS killed enemy fighters with an exploding consumer drone
http://www.theverge.com/2016/10/12/13255760/isis-commercial-drone-booby-trap-kurdish-fighters-killed-by-islamic-state?utm_source=rss&utm_medium=rss