今、静かな盛り上がりを見せる「ティルトローター機」。おなじみのオスプレイだけでなく、先日は配車サービスのUberが同タイプの航空機を利用した「空飛ぶタクシーの計画」を明かしました。そしてボーイングは新たに、「ティルトローターを採用した旅客機の特許」を取得していたのです。
ティルトローター機とはヘリコプターのように垂直離着陸(VTOL)をしたり、またプロペラ機のようにかなり高速で移動することもできる航空機です。なおボーイングの特許によれば、このティルトローター旅客機は最大100人の旅客を搭乗させることができます。
以前にボーイングはオスプレイを共同開発しただけでなく、民間用ティルトローター機「BA609」の開発に一時的に関わっていたこともあります。しかし軍用機のオスプレイや小型なBA609とは異なり、今回の特許はより多数の旅客を効率的に輸送することに焦点を当てているのです。例えばローターは機体と同じ低い位置に搭載され、水上への緊急着陸も可能です。それ以外にも燃料を翼のタンクに保持できるなど、一般的な航空機に近い設計となっています。
また、ボーイングは翼を駆動するエンジンをローターのある翼の端から翼の中間に移すことも考慮しています。これによりローターは2つかそれ以上のエンジンによって駆動され、エンジンの小型化や故障時の信頼性の向上にもつながるのです。
現時点では、ボーイングがこの特許のような航空機を実際にリリースするのかは不明です。しかし滑走路を必要としないティルトローター機の需要は徐々に高まっており、同社が新たな選択肢として民間用ティルトローター機を開発するとしたら、なかなか興味深いですね。
Image Credit: Boeing
■Boeing lands patent for VTOL passenger plane
http://newatlas.com/bowing-patent-vtol-passenger-plane/46166/?utm_source=rss&utm_medium=rss