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宇宙に現れた巨大な「目」 銀河の衝突による星とガスの波が形成

sorae.jp 2016年11月9日 12時0分


 
宇宙に無数に存在する銀河は常に安定してるわけではなく、時には衝突し、また時には食い合ったりと活発な活動を見せています。そして今回チリのアタカマ砂漠にあるアルマ望遠鏡によって観測されたのは、銀河の衝突が見せる「目」のような不思議な光景です。
 
IC 2163とNGC 2207という2つの銀河の衝突によってできた今回の天文ショーでは、星や星間物質の波がまるで「まぶた」のような形を形成しています。このように銀河が衝突したりそばを通過する時にはまずその星や星間物質が銀河の中心に向かって押し寄せるのですが、その後銀河の中心に近づくとその動きは停止。そして銀河の渦に沿って物質が配置されるのです。
 
またこのまぶたのような現象は、たったの数千万年しか持続しません。これは銀河の一生を考えれば、まるでまばたきするような短い期間。ですので、今回の観測は貴重なものとなるのです。そして銀河内の一酸化炭素を測定したところ、IC 2163のガスは外から内部へ秒速100kmというスピードで移動していることもわかっています。
 
IBMのT.J. Watson研究所に務める科学者のBruce Elmegreen氏は、「今回の銀河の観測は巨大な海の波が海岸に押し寄せ、やがて速度を失うのによく似ています。海の波が海岸に水と砂をぶちまけるように、この銀河の波は物質を移動させているのです」と語っています。
 
宇宙に現れた不思議な目……。まるで星や銀河が宇宙に息づいているようですね。
 
Image Credit: M. Kaufman; B. Saxton (NRAO/AUI/NSF); ALMA (ESO/NAOJ/NRAO); NASA/ESA Hubble Space Telescope
■When galaxies collide: A strong shock in the eyelids
http://newatlas.com/alma-galaxy-tsunami-eyelid/46312/?utm_source=rss&utm_medium=rss

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