メディアの予想を覆し、劇的な勝利で第45代アメリカ合衆国大統領に選出されたドナルド・トランプ氏。以前、同氏は宇宙開発について多くは語っていませんでしたが、大統領就任後の彼の宇宙政策はどのようなものになるのでしょうか?
これはトランプ氏の当選後のポリシーではないのですが、トランプ陣営にて宇宙関連のアドバイザーを務めるロバート・ウォーカー元議員がいくつかの発言を残しています。以下は、FAA(連邦航空局)のミーティングにてウォーカー氏が語った9つの重要項目です。
1、アメリカが21世紀に宇宙開発でのリーダーシップを確保するために、テクノロジーやセキュリティ、雇用を生み出す
2、アメリカ国家宇宙評議会を再設置し、政府の宇宙開発における効率性の向上と余剰の削除
3、火星を含む、21世紀内の太陽系における有人探査の達成
4、NASA予算の地球/気象研究から宇宙開発への移行
5、小型衛星技術(特に軍事用途)と、衛星サービスに関する開発
6、極超音速技術の開発と軍事関連への応用
7、低軌道(LEO)開発における民間企業への移譲
8、ISSの運用や資金に関する民間企業/公的機関との連携。またISS計画の延長と、中国との連携に関する可能性
9、宇宙資産や開発における、具体的なプラン作成
いかがでしょうか。どれもごくごく現実的な、現行のアメリカの宇宙開発計画の延長といった印象ですね。さらに、ウォーカー氏は月面探査への関心についても言及しています。
今後、トランプ氏を大統領に迎えた合衆国政府は新たな宇宙開発のポリシーを発表するでしょう。それは今回のアドバイスのとおりに現実路線となるのか、それともよりチャレンジングなものとなるのか……今後の動向が注目されます。
Image Credit: Wikicommons
■What a Trump administration means for space
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