JAXAは12月8日、世界最小の衛星打ち上げ用ロケット「SS-520 4号機」を2017年1月11日の7時20分〜8時50分に打ち上げることを発表しました。打ち上げ場所は内之浦宇宙空間観測所で、実験予備期間は1月11日〜31日、また搭載ペイロードは超小型衛星「TRICOM-1」となります。
SS-520 4号機は全長9.54m、直径0.52mの3段式の固体燃料ロケットです。JAXAの観測ロケット(SS-520)をベースとし、低軌道に4kg以上の打ち上げ能力を所有しています。JAXAは今年11月に、今年度内のSS-520 4号機の打ち上げを発表していました。
2段式の観測ロケット「SS-520」に3段目を追加したSS-520 4号機は、安価な超小型衛星の打ち上げ手段としてその将来を期待する声もあります。しかしJAXAはあくまでも「民生技術を用いたロケット・衛星の開発」の実証として、今回の打ち上げを行なうとしているのです。
また今回TRICOM-1が打ち上げられる近地点180km、遠地点1,500kmの軌道では、大気の影響から長期の衛星の運用は難しいと見られています。
そしてペイロードとして搭載するのは、約3kgの超小型衛星「TRICOM-1」。縦横116mm、奥行き346mmといういわゆる3Uサイズのこの人工衛星は東京大学によって開発され、データの送受信や搭載カメラによる地球撮像を予定しています。
Image Credit: JAXA
■SS-520 4号機実験の実施について
http://www.jaxa.jp/press/2016/12/20161208_ss-520-4_j.html?utm_source=rss&utm_medium=rss