発言にデジャヴュを感じるのはあなただけではないはずです。大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏は12日(現地時間)、Twitterにて「F-35プログラムとそのコストは制御不能になっている。(正式に大統領に就任する来年の)1月20日以降は、軍事関連やその他からの数十億ドルの出費を抑えるつもりだ」と語っているのです。
The F-35 program and cost is out of control. Billions of dollars can and will be saved on military (and other) purchases after January 20th.
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2016年12月12日
F-35戦闘機はロッキード・マーティンが中心となって開発したジェット戦闘機で、高いステルス性能と高度なネットワーク中心作戦能力が特徴です。すでにSTOVL機のF-35Bや通常離着陸機のF-35Aが初期作戦能力を獲得しており、航空自衛隊も42機の導入を決定しています。
なおこのF-35戦闘機ですが、そのプログラムコスト(開発調達費)は4000億ドル(約45兆円)にも達するといわれ、史上最も高額な兵器調達プログラムだと批判を浴びています。
#SecDef: F-35s will help U.S. and Israel air forces operate more jointly and more effectively. Together, we will dominate the skies. pic.twitter.com/BnSqrrbe3c — U.S. Dept of Defense (@DeptofDefense) 2016年12月12日
このトランプ氏の発言を受け、ロッキード・マーティンはF-35戦闘機の60%以上の値下げに取り組んでいると発言。これにより、2019年と2020年にはその機体価格が8500万ドル(約98億円)になると試算しています。さらに今回の発言と関係があるのかは不明ですが、アメリカ国防省は上のようにカッコイイ戦闘機の画像入りツイートを発信しています。
Boeing is building a brand new 747 Air Force One for future presidents, but costs are out of control, more than $4 billion. Cancel order!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2016年12月6日
実は以前、トランプ氏は自身が利用することになる新型エアフォース・ワン(大統領専用機)についても「高すぎる、キャンセルだ!」と発言したことがあります。今回や以前の発言の真意はよくわかりませんが、同氏が「物言う大統領」になるのは確かなようです。
なお、今回の発言をうけてロッキード・マーティンの株価は4.4%下落しています。
Image Credit: YouTube
■Lockheed shares fall after Trump tweets about F-35 jet costs
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