いよいよスペースX社のロケット打ち上げビジネスが、大きなマイルストーンを迎えようとしています。同社は3月27日、利用済みの「ファルコン9」ロケットの一段目の点火テストを成功させました。同ロケットは3月30日に、実際に人工衛星の打ち上げに利用される予定です。
このファルコン9は昨年の4月に、ISS(国際宇宙ステーション)へとドラゴン補給線を打ち上げるのに利用されました。そして今週の30日、同ロケットは人工衛星「SES-10」を打ち上げます。スペースX社初となる利用済みロケットの再打ち上げとなるため、成否に注目が集まりそうです。
ファルコン9はその1段目を地上や海上のドローン船へと着陸させ、再利用することで打ち上げコストの低減を狙っています。すでに8機で1段目の着陸に成功しており、その再利用が待たれていたのです。
なお、今回の衛星オペレーターとなるSESはルクセンブルクベースの企業で、SES-10はラテンアメリカ地域に放送サービスを提供する予定です。またSpace.comの報道によると、この利用済みロケットの打ち上げ契約には価格のディスカウントも含まれていたそうです。
なお、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス率いるブルー・オリジン社は「ニュー・シェパード」ロケットの再打上に合計5回成功しています。こちらも今後の展開が期待されます。
Image Credit: SpaceX
■SpaceX Test-Fires Used Rocket Ahead of Historic Thursday Launch
http://www.space.com/36232-spacex-tests-used-rocket-before-landmark-launch.html?utm_source=rss&utm_medium=rss
■SpaceX prepares to reuse the first rocket it landed on a barge
https://www.engadget.com/2017/03/27/spacex-prepares-to-reuse-first-rocket-barge-landing/?utm_source=rss&utm_medium=rss